武蔵野市土地開発公社 巨大政治犯罪 10

その仰天超々巨大政治犯罪の過去・現在・未来

全国の土地開発公社の土地取得年度別実績

1998.9.22

 土地開発公社問題または「塩漬け土地問題」の最新情報です。

 しかも、これぞインターネット冥利に尽きる極秘情報なのです。

 グラフを先に見る方が分かり易いと思う方は次をクリックして下さい。

 1998.9.15.日経に「地方自治体/塩漬け用地、損切り売却/開発公社の購入分/金利膨らみ決断」という見出しの記事が載りました。

「全国の土地開発公社の土地保有状況」というグラフが作成されています。

 1991年からの「面積」が上昇の一途を辿り、「簿価」ともなれば、1991年から1995年に掛けて急上昇しています。いわずと知れた「地価暴落」の時期に、なぜか「全国の土地開発公社の土地保有」が増大しているのです。

 このグラフは、私の知る限りでは初めてのもので、「塩漬け土地問題」への関心の増大を反映しています。しかし、「保有状況」だけでは、この政治犯罪の時期的な特徴が明確になりません。「何時」「幾ら買ったのか」の方が重要な鍵なのです。

 時期についても、地価の暴騰が始まる1985年以降を続けて観察する必要があります。そうしないと、「地価買い支え」の動きが明確にならないのです。

 私は、すでに 3年半前に、武蔵野市に関して、1980年以降の資料を入手し、下記の『世界』96.4.記事のグラフと比較する「経済指数と武蔵野市土地開発公社土地取得額」のグラフを作成し、『フリージャーナル』『武蔵野市民オンブズマン』などで広く配布し、今年の春にはホームページにも入れました。

 そこで、上記日経記事の存在を手掛かりにして、もうかれこれ 3年になる電話取材の付き合いの「自治省地域政策室」に、「1985年以後の全国の土地開発公社の土地取得年度別実績」を求めました。実は、これと同じ要求を、すでに 3年前にしていたのですが、その時には、「資料保存の義務がないので保存していない」という趣旨の生返事だったのです。

 ところが、今度電話に出た担当者は、私が名乗ると、「あのう、ホームページを開いている方ですか」と、やや興奮気味に問い返してきたのです。

 そして、直ちにファックスが届きました。協力が得られたのに「エイズの厚生省」と比較しては気の毒なのですが、やっぱり資料は残っていたのです。

 そこで早速、以下の表を作成して、皆様にもお届けします。

 これが商売ならば、とても高く付く「極秘」情報なのですが、出典さえ記して頂ければ転載は無料です。もしも、奇特な方がいらっしゃれば、下記の郵便振替え口座を作ったばかりですので、応分のカンパをして下さい。その返礼には、これまでに発行した資料のバックナンバーを送ります。

 口座番号:00160-6-76175
 口座名称:武蔵野市民オンブズマン

全国の土地開発公社の土地取得年度別実績

年度面積
(単位:ha)
金額
(億円)
対1985
年比(%)
地価
(注1)
重要事件
1985(昭60)8,46513,295100暴騰
1986(昭61)6,642 12,16291 暴騰
1987(昭62)6,798 11,58787 低落87.10:
ブラックマンデ-
1988(昭63)5,973 13,417101 上昇
1989(平01)7,287 18,787141 上昇
1990(平02)8,190 26,170199 平行90.03:
不動産融資総量規制
1991(平03)9,750 37,207280 暴落
1992(平04)8,884 30,620230 暴落
1993(平05)8,089 27,836209 暴落
1994(平06)7,976 23,553177 暴落
1995(平07)7,128 21,475162 暴落
1996(平08)7,892 19,938150 暴落

 注1:「地価」は「東京都区部商業地の地価」のことです。

『世界』96.4.記事のグラフによると、この「地価」は暴騰の先頭を切って急上昇。

 87.10:ブラックマンデ-以後、緩やかに低落。翌年から緩やかに上昇。90.03:不動産融資総量規制以後には、同じグラフに描かれている「東京圏」「大阪圏」「地方圏」と並行して暴落。同グラフで、ブラックマンデ-以後の「緩やか低落」現象が見られるのは、この「東京都区部」のみです。これは経済動向に最も敏感に反応する地価です。

 私は当時、目の届く限りの資料を漁って、その中で一番目的に適うデータとして、この『世界』96.4.のグラフを採用しました。

 また、上の表の「全国の土地開発公社による土地取得」「金額」の内、「対1985年比」が最大 280%にも達する激動を生んだ主たる要因は、都市部の高額な土地の取得と思われるので、なおさらに「東京都区部商業地の地価」に基づく分析が重要です。

 もう一度、ここにもグラフへのリンクを貼って置きます。

 以上により、概略、ブラックマンデ-後の地価低落を恐れた政財界が、地方公共団体の「土地開発公社」を利用して「先行取得」の名目による「地価買い支え」を行ったことは、一目瞭然です。このほかに日経、朝日の記事により、次第に漏れ、最後には露骨に「追加的景気対策」を叫ぶ政財界のなりふり構わぬ慌てぶりを論証できます。

 上記の日経の「証拠記事一覧」は、すでにホームページに入っていますが、それだけでは不親切なので、別途、記事内容の要約解説を作成、送信し、その後、ホームページに入れます。

 とりあえず以上。


11.グラフ年度別土地取得状況
武蔵野市土地開発公社 へ戻る
『武蔵野市民オンブズマン』へ戻る