『亜空間通信』524号(2003/03/19)阿修羅投稿を再録

湾岸戦争でも国連飛び越えたアメリカの本音に目を塞ぐ平和研究者の愚を諭す

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『亜空間通信』524号(2003/03/19)
【湾岸戦争でも国連飛び越えたアメリカの本音に目を塞ぐ平和研究者の愚を諭す】

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転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 イラク攻撃反対で、世界各国での1300万人とも言われるデモが起きたのに、アメリカはアングロサクソン同盟のオーストラリアなどを地獄の道連れに、すでに開戦した模様なり。

 相手の悪魔化に成功しさえすれば、超法規行動が起こせるのである。

 しかし、今になって驚くのは、よほどの阿呆でなければ、ずるっこしいカマトトである。私は、12年前に、ちゃんと資料に基づいて、以下の文章を発表している。

----- 引用ここから ------------------------------
http://www.jca.apc.org/~altmedka/gulfw-02.html
『湾岸報道に偽りあり』
隠された十数年来の米軍事計画に迫る

はしがき
[中略]
 湾岸戦争の余震は今も続いている。今春早々、ニューヨーク・タイムズは二度にわたり、アメリカ国防総省(通称ペンタゴン)作成の内部文書をスクープ報道した。二月十七日には「今後十年に七つの地域戦争を想定した作戦計画」、続いて三月八日には「アメリカの第一の戦略目標は、新たなライバルがふたたび台頭するのを阻止することである」という趣旨の「国防計画指針」である。これらの計画は、アメリカが世界中の「地域紛争」に国連を飛び越えて介入する方針を露骨に示したものとして、日本の大手メディアでも報道され、世界的な反響を呼んでいる。

 本書の第九章で決定的な証拠を指摘するが、アメリカの「世界憲兵」復活への道は、突然はじまったものではない。すでに十数年も前から着実に準備されてきた。公開文書による研究も暴露も可能であった。湾岸戦争も突然起きたものではなかった。私自身、やっとこの一年半の歳月をかけて確認したことだから、誰をも責める資格はない。歴史の歯車は、えてしてこんな「報道されざるブラックホール」の引力によって、強引に折り曲げられてきたのかもしれない。そう痛感しているだけだ。[後略]
----- 引用ここまで ------------------------------

 こげなことを調べもせずに、以下のごとく、「日本の研究者」とやら名乗る連中が、「約40人」も雁首並べて、火事場の「免罪符稼ぎ」を始めた。

----- 引用ここから ------------------------------
【日本の研究者約40人】 決議欠く攻撃は「国際法違反」 研究者ら声明提出へ [朝日]
http://www.asyura.com/0304/war26/msg/128.html
投稿者 ファントムランチ 日時 2003 年 3 月 19 日 00:42:44:

03/18 07:07
 日本の国際法研究者が「イラク問題に関する声明」をまとめ、近く外務省に提出する。国連安全保障理事会の新たな決議なしの武力攻撃は国際法上違法とし、「力による支配ではなく、法による支配を強化して国際平和を確保するには、国連を育んでいくほかに道はない」と訴える。

 声明は、大沼保昭東大教授、古川照美法政大教授、松井芳郎名大教授が国内の研究者約40人に賛同を呼びかけた。「武力の行使と武力による威嚇」は国連憲章によって禁止されており、例外的に認められるのは自衛権の行使か、平和に対する脅威や破壊に対する集団的措置として安保理が決定する行動に限られる、と指摘。今回の武力行使はいずれにも当たらないとしている。

 古川教授は「国際法研究者が共有している意見を表明し、社会に知ってもらうことが大事だと考えた。イラク問題を考える際の基準にしてほしい」と話している。

     ◇

 日本の国際法学者らがまとめた「イラク問題に関する国際法研究者の声明」の要旨は次の通り。

 国連憲章が認める武力行使禁止原則の例外は(1)武力攻撃が発生した場合、安保理が必要な措置をとるまでの間、国家に認められる個別的または集団的な自衛権の行使(2)平和に対する脅威、平和の破壊または侵略行為に対する集団的措置として安保理が決定する行動--の二つだけである。

 (1)について現在、自衛権発動の要件である武力攻撃は発生していない。将来発生するかもしれない武力攻撃に備えて今先制的に自衛しておくという論理を認める法原則は存在しない。もし、まだ発生していない武力攻撃に対する先制的自衛を肯定する先例をつくってしまえば、例外としての自衛権行使を抑制する規則は際限なく歯止めを失っていくであろう。

 (2)について、集団的措置を発動するための要件である平和に対する脅威等の事実の存在を認定し、武力行使を容認するか否かを決定するのは、安保理である。安保理によって容認されない、すなわち明確な各別の同意を得ない武力行使は違法であろう。安保理決議1441はそのような同意を与えたものではない。

 国連における協力一致のためには、拒否権の行使は慎まなければならないという声がある。本来、拒否権は、国際の平和と安全の維持には常任理事国の協力一致が不可欠で、常任理事国が分裂している状況で行動することはかえって平和を害することになるという考えを反映している。現在、2常任理事国が実行しようとする武力行使に対し、他の3常任理事国が強い異議を呈している。拒否権は乱用されてはならないが、行使されなければならない状況下では適正に行使されるべきである。5常任理事国にはそれだけの権利とともに責任が付託されている。

 国連は脆弱(ぜいじゃく)だと言われながら五十余年、多くの困難をしのいで生き続け、とりわけ冷戦後は国際紛争の平和的処理の主な舞台となっている。イラク問題についても安保理が適時に招集され、15理事国の意見が戦わされ、世界中にその模様がテレビで中継された。国連と国際原子力機関による査察も十分とはいえないまでも着実に成果を上げつつある。国連という平和のためのツールが21世紀の国際社会で、その役割を果たすためようやく成長しようとしている。力による支配ではなく、法による支配を強化して国際の平和と安全を確保するためには、国連を育んでいくほかに道はない。

転載元
http://www.asahi.com/national/update/0318/006.html
----- 引用ここまで ------------------------------

 イギリスでも、同じことを、やっちょる。

----- 引用ここから ------------------------------
サイト内関連記事
【英仏学者16人】「イラク攻撃は国際法違反」英仏学者がブレア首相に警告 [朝日]
http://asyura.com/2003/war25/msg/429.html
投稿者 ファントムランチ 日時 2003 年 3 月 08 日 21:00:05:

03/08 13:03
 英仏の著名な大学で国際法を教える学者16人がブレア英首相に公開書簡を送り、「国連安保理の明白な同意を得ずにイラク攻撃に踏み切る場合、国際法違反となる」と警告した。

 書簡は7日付の英紙ガーディアンに掲載された。侵略に対する自衛であるか、集団で脅威に対処する行動を安保理が認めない限り、国連憲章は戦争を禁じていると指摘。イラクによる将来の攻撃といった仮説に基づく軍事力の先制使用には法的な根拠がない、と主張している。

 英国が過去、安保理で32回も拒否権を行使した事実にもかかわらず、武力行使を容認する新決議案の採決をめぐり、フランスやロシアによる「非合理な拒否権の行使」を無視する、と公言する首相を批判。第2決議を経ずに米英が戦争を始めれば、国際社会における法の支配の原則を大きく傷つけるだろうと訴えた。

 16人はオックスフォード、ケンブリッジやパリ大学の教授ら。ブレア首相のシェリー夫人と同じ事務所で、弁護士として活動する法学者も含まれている。
----- 引用ここまで ------------------------------

 似たような訴えにたいしての賛同を求める電子手紙が届く度に返信の文章を綴るのは、時間の無駄だから、私は、以下の文章を複写して貼り付けることにしている。たまには、まともな返事も来る。

----- 引用ここから ------------------------------
木村愛二です。

『9・11事件の真相と背景』(副題:「テロ」か? 自作自演の戦争挑発謀略か?アメリカ=イスラエル=世界支配構想の核心を突く)の編著者です。

 ご苦労様です。

 この種の協力呼び掛けは、毎日のように届くのですが、私は今、こういう機会を捉えては、持論を展開しています。

 戦争屋は、いくら要請を受けても、反対運動が盛り上がっても、絶対に反省せず、平和運動が下火になると、再び、謀略をも仕掛けて、戦争への道を切り開きます。

 このことは歴史に照らせば、火を見るよりも明らかです。ですから私は、湾岸戦争以来、戦争屋の正体を暴くために、謀略を徹底的に暴くことに集中してきました。

 イスラエル=シオニストの謀略であり、アメリカの「偽の正義の旗」、「ホロコーストの嘘」の追求も、そのためでした。

 しかし、この件では、自称平和主義者、または、私の呼び名では、英語の peacemonger の訳、「平和売人」から、執拗な攻撃を受け、仕事を妨害され、陰で足を引っ張られました。そういう連中は、今、普通の人が「おかしい」と直感した911の謀略を暴くことをせずに、相変わらず「平和」を売り歩いているのです。

 中には、別途、わが「日記風」2003年2月15日の記事で発表したごとく、私を「反党分子」として取り扱い、講演の妨害をした日本共産党の古狸たちまでがいます。

 そこで今、私は、機会を捉えては、以下の質問をしています。

 謀略を暴かずに、戦争屋の手を縛り上げることができると、お思いですか。
[中略]
 なお、私は、「3月15日」の反戦統一行動のことも、それに先立つ1月15日から18日のことも、日本では一番早く伝達しました。

 ユーゴ侵略戦争の直後、1999年の真夏には、これらの運動のセンター、ラムゼイ・クラーク代表の国際行動センターにも行きました。それ以前から国際行動センターの英語の通信を受け取っています。受信者、訳者、日本人への伝達者を増やして下さい。

 ラムゼイ・クラークは、その時の「NATOを裁く独立戦争犯罪法廷」の「論告」の冒頭で、「アメリカは口では民主主義という。アメリカの言うことではなく、していることを見よ」、「イランで民主主義的に選ばれたモサデク政権を倒し、パーレヴィ帝政を復活するために、アメリカはCIA謀略をやった」、などと告発しました。

 なお、日本共産党は、2.15.国際統一行動日の前日、2.14.に、支配下の全労連を使って分裂集会を開き、呼び掛け文化人がたった一人遅れて参加、という「みじめ」、恣意「書記局長」挨拶、「偽の友」の正体を決定的に暴露しました。
----- 引用ここまで ------------------------------

 さあ、これに返事できるかな、諸君!

 以上。


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