『亜空間通信』411号(2002/10/25) 阿修羅投稿を02.12再録

『アメリカ例外論』併読で思想心理戦の雪崩起こしアメリカ帝国一挙陥落の好機

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

『亜空間通信』411号(2002/10/25)
【『アメリカ例外論』併読で思想心理戦の雪崩起こしアメリカ帝国一挙陥落の好機】

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 いよいよ明日、2002年10月25日、下記のわが新著の印刷製本終了予定である。翌26日の土曜日には、午後に、「イラク攻撃の真の狙い・パクス・アメリカーナの悪夢」徹底研究会第4回、その終了後の夕刻から新著出版記念の懇親会を開く。

『9・11事件の真相と背景』
「テロ」か? 自作自演の戦争挑発謀略か?
アメリカ=イスラエル=世界支配構想の核心を突く

編著者:木村愛二
共著者:三浦英明

 この本は、私の「思想戦争」の新武器である。思想、または精神の重要性については、クラウゼヴィッツも強調している。思想動員とか心理戦争とかいう言葉もある。「愛国心は破落戸の奥の手」である。その逆を行かねばならない。

 この私の本の完成間際に、ある友人が、私の基本的な主張を知った上で、「シーモア・M・リプセット著、『アメリカ例外論』を読んだか、と言ってきた。「読んでない」と答えてから、内容を聞くと、アメリカの「プロテスタント原理主義」の打破が重要であると言う。

 だいたいの検討は付くから、いずれ詳しく研究すると答えた。わが新著の方が、もっと厳しいアメリカ帝国の思想的基盤への批判になっていると自負する。関連する部分の目次と項目を示すと、以下である。

第7章 なぜアメリカとイスラエルだけが何をしても「許される」のか(その1)
●虚心坦懐の理解を妨げる20世紀最大のタブー「ホロコースト」

第11章 なぜアメリカとイスラエルだけが何をしても「許される」のか(その2)
●痛烈なアメリカ帝国批判歴史資料満載の珍しい漫画本出現! 
●アメリカ帝国の「三種の神器」「自由、民主主義、文明」の正体 
●アメリカ人とは何か? 
●欧米流「自由」とは何か?
●欧米流「デモクラシー」とは何か? 
●アメリカ流「民主主義」とは何か? 
●欧米流「文明」とは何か? 
●アメリカ「独立革命」の巨大なる幻想 
●「自由の女神」の正体は「侵略の烽火」が史実

 でもなお、私は、以下の電網情報の『アメリカ例外論』併読を勧める。

http://www.akashi.co.jp/menue/syohyou/shohyou_ameexpec.htm
アメリカ例外論--日欧とも異質な超大国の論理とは クリックで注文画面
シーモア・M・リプセット著 上坂昇・金重紘訳
☆『週刊東洋経済』2000年4月号に掲載

1980年代後半、日本企業がすさまじい勢いで海外に進出、「円で文化まで買い漁る」と非難された時期、「日本特殊論」が、アメリカで沸き起こった。だが、じつは非難の声を上げたアメリカこそが「例外な国」だということを実証するのが本書である。

「国の理解には、外国との違いを知る必要がある。一国しか知らなくては、どこの国も理解していない」とい著者。主にヨーロッパ先進国、ともにイギリス領北アメリカであったカナダ、そして「類のないほどユニークな国」日本とアメリカを比較して、その「例外さ」を膨大な資料とデータを駆使し検証する。

第一部でアメリカ例外論の再確認、つまり以前から強調されていた議論について述べる。第二部では、アメリカ社会の周辺に位置する例外的な人々--抑圧されるアフリカ系アメリカ人、成功しているユダヤ人等を取り上げる。そして第三部で、先進国で「両極端に位置する」と著者がいう日米を細部まで比較する。

まずアメリカは、自由、平等主義、個人主義、ポピュリズム、レッセフェールの五つの言葉で表されるイデオロギーに基づいて建国された、世界で唯一の国だ。だから「アメリカ人であることは、イデオロギー上の誓約、出生の問題ではない。アメリカの価値観を拒否することは、非アメリカ人なのだ」とする。

またアメリカ人はプロテスタントの「非国教徒」という伝統を持つ夢想的モラリストで、善行の制度化、邪悪な人々の抹殺、不道徳な制度や慣習の廃止を強く求める。そのため、邪悪な外国政権を絶対に承認しないと強調する、独特な態度をとるのだという。

ところが、アメリカの歴史を通じて、アフリカ系アメリカ人の扱いは、アメリカ的信条からあまりにかけ離れていた。逆にアメリカのユダヤ人は、世界で最も「優遇」され成功を収めている。こうした人種観に多くの不一致があるのは、実は「アメリカ的信条の中核にある二つの価値観、個人主義と平等主義の間にある大きな矛盾のため」なのだと、分析している。

ではなぜ、アメリカでは政治運動としての社会主義が弱いのか。それは、アメリカニズムのイデオロギー的内容が極めて社会主義に近く、そのためアメリカ人は社会主義が約束するものを、すでにほとんど手に入れているから、という説を著者は支持する。

では、日米比較はどうか。「両国は出発点から遠くにいるが、今も離れたままになっている」と評する。例えば、アメリカ人は自国に対する前向きの評価では世界一だが、日本人は逆に最も楽観的でない国民だ。アメリカ人は個人主義と個人の権利を世界一重視し、一方、日本人は集団の関係から脱しようという選択肢を持たない。日米とも国家による社会福祉への支出が、先進国で最低だが、アメリカは反国家主義的、個人主義価値体系に由来し、日本は共同体優先主義で、私的組織の領域内で担ったからという。

95年までのデータに基づき「一人勝ち」前の分析だが、全体として認識が大きくずれることはない。アメリカの行動理解の一助となる。(惣治)

 以上で引用終わり。

 このところ私は、911事件発生以後に存在を知った77歳のアメリカ人、リンドン・ラルーシュの言動を研究している。民主党と社会労働党の二枚看板らしいが、ともかく、大統領立候補が7回目という興味深い人物である。電網宝庫は以下である。

http://www.larouchepub.com/

 動画入りの電網テレヴィ放送も始めている。内容が豊富なので、全部を読み、聞くには、1年は掛かりそうである。

 911事件について、ラルーシュは、巨大国際財閥と英米イスラエルの秘密情報機関によるクーデターと主張している。日本の歴史に照らせば、515や226のようなことである。

 彼は、基本的に、アメリカの経済が史上空前の崩壊状態にあることを強調する。911は、そのアメリカを「テロ」を装って「心理的に攻撃」し、強引に戦争体制に追い込む謀略だと主張する。私と基本的に同じ考えである。

 しかし、権力というものは、ここまでくると、かえって、「あおのけにのけぞる」のが、歴史の教訓でもある。こちらが、徹底的な心理戦争を展開すれば、かえって好機でもある。

 やりまっか。でも、その前に、「思想武装」という言葉もある。「ホロコーストの大嘘」を見抜き、喝破する自信を身に付けなければ、空騒ぎ、負け犬の遠吠え、で終わるであろう。

 以上。


「イスラエル関与疑惑」関連記事総覧へ
アメリカ「ゲリラ攻撃」関連記事総覧へ

『亜空間通信』2002年10月分へ