『亜空間通信』428号(2002/11/12)を再録(阿修羅投稿

イラク攻撃目前:米中間選挙の有権者登録率と投票率の掛け算で25%情報源求む

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『亜空間通信』428号(2002/11/12)
【イラク攻撃目前:米中間選挙の有権者登録率と投票率の掛け算で25%情報源求む】

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転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 ああ、この、この、この、ああ、こっ恥ずかしきわが代表権なき汚れた尻尾の先の属州、日本の大手メディアどもは、酷使の果ての擦りきれた尻尾をば、一生懸命に振り振り、一斉に横並び、地獄の赤信号、皆で堕ちれば恐くないとばかりに、アメリカの中間選挙での政権党、共和党の「圧勝」をば、大々的に報じた

 これでは、もう、いかにも、イラク攻撃目前のブッシュ政権が、米国民の信任を受けたかのような報道の仕方である。大多数の読者は、騙されるであろう。これは、疑いもなく、実に悪辣な史上空前の言論詐欺なのである。

 そこへ、以下の投稿が出現した。抜粋紹介する。

http://www.asyura.com/2002/war18/msg/208.html
Re: アメリカ市民の政治的アパシー(無気力)が事態を悪化させている。
投稿者 超青空 日時 2002 年 11 月 07 日 18:09:30:[中略]

 投票には選挙登録が必要になります。引っ越すたびにそれをしなければならないのですが、登録しているのは全有権者のうちほぼ半分であり、そのうち、投票所に足を運ぶのが半分を切っています。[後略]

 この数字の出典がないので、目下、調査中であるが、ほぼ、そのようなものであろう。電網検索したら、10年前の私の文章が出てきた。以下、抜粋紹介する。

http://www.jca.apc.org/~altmedka/gulfw-46.html
『湾岸報道に偽りあり/隠された十数年来の米軍事計画に迫る』
第八章:大統領を操る真のアメリカ支配層

『パワー・ゲーム』(副題・変貌するアメリカ政治)によると、[中略]
アメリカでは十八歳から選挙権があるものの、住民登録で自動的に選挙権の手続きが行われる日本と違って、自分で有権者登録手続きをしないと、実際には選挙権を得られない。黒人の「公民権運動」が報道されたのはつい最近、一九六〇年代のことだったが、当時は、有権者登録への暴力的な妨害が白昼公然と行われていた。今でも様々な妨害、事務的な不便さがあるようだ。そのため、あれほど世界中に「民主主義」を押し売りする国にもかかわらず、有権者登録は七割以下で、しかも少数派や低所得層ほど登録率は低い。投票率も五〇%前後。つまり、有権者全体の三五%前後の投票率である。[後略]

 次は、2年前の文章の一部である。この時は、ブッシュが大統領に決まったものの、フロリダの「カウント」が、まだ問題になっていた。以下の「米学生作曲」は、米軍放送に入ってきたもので、録音して持って行って、アメ大前で巨大ラジカセを響かせてやった伴奏入りの戯れ歌、「カウントダウン」のことである。

http://www.jca.apc.org/~altmedka/turedure-0-11.html
随時追加「編集長日記風」木村愛二の生活と意見
2000年11月分

11.26(日) 米大使館前キャスター修行に米学生作曲とガルブレイス『満足の文化』持参

 [中略]
 どうせなら、この前座の音楽に続けて、アメリカ大使館前での演説の冒頭に、最近の話題沸騰の大統領選挙に関しても、ひと味違う論評をしなければ気が済まない。

 そこで本日、武蔵野市の中央図書館から、ジョン・ケネス・ガルブレイスの著書、『満足の文化』(CULTURE OF CONTENTMENT)を借り出してきた。奥付を見ると原著のCopyrightの年が1992年で、日本語訳の発行日は1993.9.25.となっている。私が当時、新聞の書評を見て注文した本である。題名の方は、うろ覚えだったので、著者のガルブレイスによるデータ検索をしたのだが、この本の中に「人口の半数が大統領選挙に参加せず」(p.173)などとあったことを覚えていた。

 わが家の唯一の宅配紙、『日本経済新聞』(2000.11.18.夕)の「あすへの話題」欄では、「詩人・弁護士」と欲張った肩書きの中村稔が、「少数者支配体制」と題して、「投票率は5割強だから、」「どちらも」「有権者のわずか4分の1の票を集めたことによって、アメリカの最高権力者として世界中の国々に圧倒的な影響力を行使することになると思えば恐ろしい」などと記していた。

 この中村の論評が、これまで目に止まったアメリカ大統領選挙批判の中では、最も鋭いものだった。しかし、『満足の文化』以外にもアメリカの政治体制に関する文章を沢山読んでいた私にとっては、まだまだ物足りない。ガルブレイスは、「貧困者にとって投票は無意味である」(p.171)としている。『満足の文化』という題名そのものも、独特の皮肉である。アメリカでは「下層階級が『必要』とされる」(p.45)のだとも論じている。

 つまり、あれだけの馬鹿騒ぎをする「アメリカ民主主義」なるものは、同じギリシャ語源の言葉で比較をすれば、デモクラシーというよりもデマゴギーと形容した方が実態に近いのである。[後略]

 最近の数字は電網検索では出てこない。しかし、少し古いのが発見出来た。以下、抜粋紹介する。4年前、1998年の中間選挙の時の電網記事である。

http://www5.justnet.ne.jp/~tor-ks/wol/wol09.htm
[前略] 投票率と争点

 中間選挙の結果が確定した11月5日、「アメリカ有権者研究のための委員会」が発表した報告書によれば、選挙人名簿に登録して選挙ができる18歳以上の人口は、約2億92万2千人で前回94年中間選挙当時から約800万人増加した一方、今回の選挙で投票をしたのは約7千250万人と前回より逆に250万人減少しており、その結果18歳以上人口全体から見た投票率は36%10%で、前回中間選挙の38%75%をさらに2%65ポイントも下廻る「戦後最低」を記録した。

 そんなことだから、わが新著には、以下の項目がある。

『9・11事件の真相と背景』
副題:「テロ」か? 自作自演の戦争挑発謀略か?
アメリカ=イスラエル=世界支配構想の核心を突く

第11章 なぜアメリカとイスラエルだけが何をしても「許される」のか(その2)

●アメリカ帝国の「三種の神器」「自由、民主主義、文明」の正体
●アメリカ人とは何か?
●欧米流「自由」とは何か?
●欧米流「デモクラシー」とは何か?
●アメリカ流「民主主義」とは何か?
●欧米流「文明」とは何か?
●アメリカ「独立革命」の巨大なる幻想
●「自由の女神」の正体は「侵略の烽火」が史実[後略]

 で、自治省選挙課、外務省北米1課に聞くと、数字を持っていない。朝日も日経も持っていない。電網検索しても、都合の良いのは出てこない。

 だから、広く、最新の数字、有権者登録率と投票率の掛け算で25%の情報源を求める。こいつを確かめて徹底的に広げないと、大手メディアの恐米畏縮症患者どものいじましい言論詐欺犯罪をば、完膚無きまでに粉砕することが出来ないのである。おーい、数字君、やーい。

 以上。


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