『亜空間通信』740号(2004/02/27) 阿修羅投稿を再録

イラク情勢に背く「噂の真相休刊」後を襲う徹底硬派雑誌3/8公表、季刊『真相の深層』創刊の辞

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『亜空間通信』740号(2004/02/27)
【イラク情勢に背く「噂の真相休刊」後を襲う徹底硬派雑誌3/8公表、季刊『真相の深層』創刊の辞】

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転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 日本劣等列島の街角に、梅の花咲き、桜の蕾ほころび、ところが、ところが、あの、あの、野暮の極みの仰々しい選挙事前運動の掲示が溢れだした。そのまっ最中、新宿情報発信基地こと、新宿駅東口から徒歩10分、歌舞伎町のロフトプラスワンで、「噂の真相休刊記念イベント」が開催される。

2004年3月8日(月)
噂の真相休刊記念イベント
反権力ジャーナリズムの精神を貫け
【出演】岡留安則、他
Open18:00 Start19:30
\1000(飲食別)

 この日、私は、きたる4月1日発行、当面は季刊の徹底硬派雑誌、『真相の深層』の定期購読者募集のチラシを、この馴染みのイベント会場で撒く。

 以下は、そのチラシにも記す予定、『噂の真相』創刊25周年記念04.4月号で休刊、その亡き後を襲う当面は季刊で発行の決意である。

『噂の真相』の編集長、岡留安則は、私が最初の寄稿、「マスコミ報道と大地震の危険な関係/関東大地震において『報知新聞』と務台光雄が果たした知られざる犯罪の教訓」(筆名・徳永正樹、1980年7月号)の情報提供をし、「誰が書けるかな」と言われ、結局、自分が筆名で書く約束をした際、創刊したばかりの『噂の真相』の題号は、戦後の『真相』を継承したものと語った。

『真相』は、日本の敗戦直後の「カストリ」(紙質が最低の時代の紙の呼び名)雑誌の題号で、1948年の「特集版」の大見出しは「ヒロヒト君を解剖する」であった。

粕取り
酒粕を原料として作る焼酎
または急造して、かすだけを除いた下等な酒
かすとり雑誌
かすとりを三合飲めばつぶれるということから、3号で廃刊になるような下等な雑誌

 戦後の『真相』に関しては、以下の電網情報がある。

http://www.cc.rim.or.jp/~y-mikami/exp213.html
カストリ雑誌「だんらん」 (1958)「真相」(1948)特集版「ヒロヒト君を解剖する」

 この電網宝庫(ホームページ)には、1948年発行の「真相」のカラーの表紙も入っている。

「ヒロヒト君を解剖する」を電網検索すると、以下が出てくる。

http://seijotcp.hp.infoseek.co.jp/text/genderd.htm
御茶の水女子大学・ジェンダー研究のフロンティアのシンポジウム・プロジェクトD
 理論構築と文化表象「ジェンダー研究の理論と表象分析のいま 国家・資本・表象の共謀と攻防」
 当時10万部発行されたという雑誌『真相』は、「ヒロヒト君を解剖する」ほか数々の天皇にまつわる特集を組み、女性週刊誌は皇室ゴシップ(「称徳天皇淫蕩伝」「桓武母子相恋伝」、昭和天皇「御落チョウ」タンなど)を載せている。これらは天皇が「家父長」であることが変わらぬまま、天皇を堕落させ、貶め、冒涜する。偽天皇と遊戯的なまなざしの増殖は天皇の身体を巡る欲望といえる。(了)

 天皇制批判、不敬罪とか朝憲紊乱罪とかは、明治維新以後の日本の言論統制の象徴だったから、天皇制批判は、敗戦後の日本の新潮流となった。少し遅れて、1960年安保闘争以後に創刊された『噂の真相』も、天皇を取り上げて、二度までも右翼暴力団に襲撃された。

 わが徹底硬派の新雑誌『真相の深層』を創刊する本年、2004年は、来年で戦後60年を迎える年でもあり、最早、「戦後ではない」のであるが、それだけではなく、『古代アフリカ・エジプト史への疑惑』の著者でもある私の歴史的視野は、遙かに広い。

 今から5世紀前のイタリア人、マキアウェリは、拙訳の原題では、『ティトゥス・リウィウスの10章に関する論叢』を著した。生前には刊行されなかったが、これが主著である。『君主論』はその縮小版である。

 日本語の全訳は二つあるが、『政略論』(中央公論社、世界の名著)において、マキアウェリは、ギリシャ・ローマの歴史の事実の教訓に基き、政治体制の真相の深層を、鋭く喝破している。

「君主政は容易に潜主政へ、貴族政は簡単に寡頭政へ、民衆政はたちまち衆愚政へと姿を変えてしまうものである」。

 簡単に言えば、マキアウェリは、君主、貴族、民衆(護民官)の権力対立関係に、自浄作用を見いだしているのである。

 民衆政、または民主政、さらには社会主義、共産主義を至上とした最近の事例は、旧ソ連の崩壊で、衆愚政、または暴政(岩波文庫『ローマ史論』の訳語)への「たちまち」の変化を如実に示した。

 わが新雑誌は、それゆえ、君主政、貴族政、民衆政とその変態の潜主政、寡頭政、衆愚政、または暴政のいずれに対しても、タブーを排した批判に徹するものである。

以上。


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