電子手紙の送信日付け順・注釈付き一般公開文書館 2001年8月

23年間に中古冷蔵庫が6,580台売れた勘定のシルバー人材センター家電突如消滅事件2

送信日時 :2001年 8月 22日 水曜日 8:00 AM

件名 : [Ombuds] シルバー人材センター中古家電突如消滅事件2

 武蔵野市・野人1号の木村愛二です。

 先に報じた武蔵野市の「家電リサイクル法本格実施」に伴う「リサイクルしなくなちゃった」「法律は手品の一種」事件の続報です。

 武蔵野市役所では、これまでわずか18台の卓上玩具電算機しか国際電網通信に接続できなかったので、「日本経済の足を引っ張っている」「資本主義の崩壊に寄与している」「私の電網宝庫を見られると市長が困るから遅らせている」などと冗談批判を続けていたのですが、やっと、「712台が接続可能」(情報管理課からの回答)になったのです。今後は、毎週一回ぐらいは「最新」記事を電網宝庫に入力しなければなりません。

 以下、わが電網宝庫よりの転載です。(若干補正)

仰天!武蔵野市『民主主義』周遊記

副題:借金火達磨・巨大政治犯罪都市

(その35) シルバー人材センター中古家電突如消滅事件に関し9月議会に陳情を決意し調査開始早々嘘だらけ当局に寒心の至り

本音が出たー!!

 シルバー人材センターからの中古家電突如消滅事件に関して、武蔵野市議会の特別委員会、厚生委員会の議事録を調べてみたら、語るに落ちるの典型で、5期目の市長、土屋正忠の彦の本音の答弁が出てきた。いかにもこの彦ちゃんらしい言い回しなので苦笑いせざるを得ない。

「本音」と私が心理分析する部分のみを先に抜粋すると、つぎの部分だ。

「今のやり方は、わかりやすく言うと、10年使えるものを5年で廃棄して新しいものを買えば景気がよくなるという理屈です」

 この彦ちゃんの言い回しは、いつも通りで、普通の議会答弁以上に異常に前後関係がぐちゃらぐちゃらしていて、どうとも言い逃れができる構造になっている。だから、言っていることと実際に行っていることを比較して、これが本音だと分析するしかない。

 この場合、彦ちゃんは、この文句の直前に「シルバー人材センターが再生品として出したものについてどこまで責任が持てるか」と問題提起し、「家電製品はやめてもらいたいんだ」と言う「五、六年前から」の主張を繰り返しており、しかもすでに市当局は、この答弁よりも10日以前に、家電リサイクル法の対象となる家電4品目について、シルバー人材センターへの「引き取りを中止」(『市報むさしの』2001.2.1)と、一方的な発表を強行していたのである。

 シルバー人材センターの「引き取り」は、「再生品」とまで大袈裟に言うほどのこともなく、大抵は汚れを拭き取って綺麗にし、塗装の傷を軽く塗り直す程度の作業で「中古品」として安く売るのが実態なのだから、「引き取りを中止」すれば実質的に、「10年使えるものを5年で廃棄して」しまう結果となる。つまり、「新しいものを買えば景気がよくなる」という財界、とりわけ家電業界の希望に応える行政努力となるのだ。

 私は、この件で9月からの市議会の定例会に「陳情」し、「中止」を「再開」と言い直すように求めることにした。今までに2度、この連載でも詳しく報じた土地開発公社と税金横領不詳隠し事件について、住民監査請求を行ったが、陳情は初めてである。

 この件は、一般市民にも非常に身近な問題を孕むし、以下のような具体的な問題点が溢れているので、目下、新居(ただし間借賃借の建物は中古)に設ける予定の30人(武蔵野市議会議員の数と一致)収容可能の場、9月8日に御披露目の随時千客万来、地元向けには「中町の裏議会」における最初の議題とすることにもなるだろう。

冷蔵庫だけでも安売りの恩恵を受けた市民の世帯は6千以上か

 公表されているシルバー人材センターの年度別業務報告書「リサイクルの概要」や市当局の事務報告を調べると、1978年(昭53)設立の同センターの「年度別リサイクル品販売状況」に品目別の数が記されるようになったのは、1991年(平3)度以降ののようである。以後10年間の数字から、とりあえず冷蔵庫のみについて列挙すると、以下の台数である。

 1991年(平3):315台
 1992年(平4):270台
 1993年(平5):271台
 1994年(平6):330台
 1995年(平7):317台
 1996年(平8):357台
 1997年(平9):288台
 1998年(平10):287台
 1999年(平11):259台
 2000年(平12):167台

 以上のみ10年間の合計:2,861台

 つまり、1年平均で約286台の中古冷蔵庫が売れたことになる。この数字を設立の年度からの23年間に当てはめると、6,580台となる。1世帯が複数の冷蔵庫を買うこともあるだろうが、それを含めても、延べで6千以上の世帯または人が恩恵に与ったことになる。私自身が1991年度と1999年度の内の1である。

 武蔵野市の世帯数は手許の「便利帳」によると1998年に6万3,771となっている。この他に「外国人登録」の数が2,166人となっている。実は、シルバー人材センターの利用者には外国人、特に、いわゆる第3世界出身者が多いのであるが、これらの世帯および人の数の約1割が恩恵に与ったことになるのである。

 次回には洗濯機の数も報告するが、冷蔵庫とほぼ同数である。つまり、この2品目に関して延べで勘定すると、上記の数字は約2割となるのである。

福祉部の職員が「生活保護世帯に紹介していたのに!」

 シルバー人材センターの利用者のほとんどは、懐の寂しい人々、いわゆる経済的弱者である。顔見知りの福祉部の職員に状況を話したら、「えっ!」とまさに二の句がつげない驚きようだった。「あそこへ行けば安く買えると生活保護世帯に紹介していたのに、何てこった!」と言うのである。生活保護の担当者に聞くと、武蔵野市の生活保護世帯数は926だという。

 ああ、それなのに、それなのに、嘘ばっかりの当局答弁、その詳細は次回から。

以上で(その35)終わり。(その36)に続く。


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