電子手紙の送信日付け順・注釈付き一般公開文書館 2001年5月

承前:Re:国際電網時代の言論の自由と集団的制約と題して電子手紙広場での悪童退治法伝授

送信日時 : 2001年 5月 30日 水曜日 11:08 AM

件名 :[pmn 15080] Re: 国際電網時代の言論の自由と集団的制約

 昨日、「国際電網時代の言論の自由と集団的制約」と題する電子手紙を送りましたが、御参考までに、私が別の電子手紙広場での「サイバーテロ」議論の最終段階に発した以下の憎まれ口をも、再録します。[ ]内は、ここでの註です。


送信日時 : 2001年 4月 5日 木曜日 0:36 AM

件名 : [pmn 14194] terreo談義介入の種明かし

 註:テロの語源のラテン語、terreoは、「嚇かす」ですから、機械を壊さなくても、テロ行為なのです。

 さてさて、そろそろ種明かし、などと言うと、またカンカンになって怒る人が出るかもしれませんが、私は、山中正剛さん[元成蹊大学教授](さすが戦前生まれ、凄い名前ですね)から見れば少年少女の世代でも、一応、甲羅に苔(萩谷さん[翻訳家]あたりが蘊蓄を傾けたくなるでしょうが、毛の打ち間違えではありません)が生え始める年頃にはなったので、人も悪くなります。一説によれば、人を食うのが長生きの秘訣とか。

 私は、よせばいいのに、またまた、ついつい、サイバーテロ談義に介入し、どうせなら、悪役を一手に引き受けて、百人斬り(本当は歯こぼれ以前に脂が付いて不可能)でもして見せようかと思ったのですが、どうやら、サイバーテロ支持派の方が圧倒的多数ではなくなったようなので、少し寂しいくらいです。介入したきっかけは、このまま放置すれば、いつか来た道、反対派の坂本さん[法政大学メディア論助教授]に集中攻撃の可能性あり、と憂えたからです。坂本さんとは、耳情報によれば、例会で同席したらしいのですが、面識があるとは言えない程度の関係です。

 で、結果として、御観戦の静寂多数派の皆さんにも、私を取り囲んだ剣士の面々(実は、ほとんど開封せずに完全削除組多数)の内の何人かが、この種の激動の場面の常連だということが、お分かりになったでしょう。私は、この電子手紙広場開設の以前も以前、ヴィデオが最先端技術の時代の民衆のメディア連絡会の創設組ですから、その後の参加者の内、東京での例会参加者は、ほとんど知ってます。皆さん、お若い。ジャン、ジャン、ジャンジャカ、ジャン、ジャン、「正義の剣士」型多数。すぐに、目を三角に吊り上げて、怨敵退散!

 で、私自身も経験済みなのですが、普通の人は、これをやられると、神経衰弱になります。このこともあって、楽しい隠遁生活から、あえて復帰したのです。これからは他人のことを名指すと、またまた、紛糾しますから、私自身の反省として、聞いて下さい。

 日本テレビ時代、私は、民放の首都圏の日本共産党組織の「最高幹部」(患部かも)でした。別に共産党だけを批判するわけではないのですが、組織というものは、古今東西、どこでも、似たり寄ったりの軌跡を辿ります。共産党の場合、職場や地域の支部とは別に、いわゆる「大衆組織」でも党員を3人以上確保して、「グループ」を結成し、これを「上級機関」が「指導」します。かなりの人数の組織でも、当時なら特に強固な既存の「社会党系」集団がいない場合には、3人がぐらいが「意志統一」をして会議に臨めば、非常に簡単に、反対派を沈黙させ、主導権を握ることができました。しかし、大抵は足元がお留守で、分裂攻撃、少数派転落の結果となりました。

 ここから駆け足になりますが、私は、この種の自分が長年やっていた組織活動が、根本的に間違っていたのだと、考えるに至ったのです。ですから、別の党派、流派だからといって、毛嫌いして対抗する気は毛頭ないのです。しかし、「正義の剣士」型の皆さんの肝を少しは冷やしてやらないと、まともな議論はできないな、と考えていたのです。

 特に名は挙げません。「被害者」も特定はしません。悪気があったに違い無いないなどとは言いません。別に示し合わせたのでもないでしょう。しかし、胸に手を当てて考えれば、思い当たる節がある人がいるはずです。この種の「寄ってたかって」集中攻撃の習慣を許せば、議論を喚びそうな問題を広場に持ち出すのが怖くなります。結果として、どこぞの職場の挨拶のように、無難な天気とか野球の結果とか、実に無意味な意見交換の場になってしまいます。これは止めた方が良いでしょう。お互いに攻撃本能を意識して抑制するか、気が付いた人が茶々を入れるか、すべきでしょう。

 terribilisは、畏敬すべき、であり、英語のterribleの俗な意味は、「最高に刺激的!」となります。今は夏山一回こっきりの山登りなら、剣が峰の刃渡りでしょうか。転落すれば即死の恐怖との心理的な戦いが、これまた堪えられない刺激なのです。


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