電子手紙の送信日付け順・注釈付き一般公開文書館 2001年4月

「新聞の論説委員から大学教授になるルートが半ば制度化されてる」てえ話に体験の裏打ち

送信日時 : 2001年 4月 15日 日曜日 7:54 AM

件名 : [pmn 14335] Re:論説委員から大学教授になるルート

From: "hinata"
Date: Wed, 11 Apr 2001 02:51:14 +0900 To:
Subject: [pmn 14286] Re: [pmn 14277] Re: [pmn 14264] 略

保坂義久です。
なんてことはどうでもよくって、私がちょっと期待していたのは、「アカデミー業者」(マスコミ論とか“新聞学”とかの学者・研究者を一義的には指すのでしょうが)について話が転がることです。
普通、メディア研究者の本には、大マスコミの本社が官有地の払い下げだとか、新聞の論説委員から大学教授になるルートが半ば制度化されてるぜ、といった話はでてこない。斯の学者流の「取り澄ました」議論の有効性を問うことは必要だと思う。
「俺は前にこんな本を書いた」てえ話から、一歩を進めてほしいもんでげすな、

 ジャラジャラ、相変わらず、本を読まずにからむ保坂さんの甘ったれ振りには、いつぞやのように、酔っぱらってからまれる時よりはましとは思うものの、困ったことです。私は、あなた方のような神田の場末の酒場で大言壮語する癖の酒精中毒の無頼漢とは違って、もともと書斎派、探偵ごっこと本を書くのが最大の趣味なので、「てえ話」どころか、本当は、本の話しかしたくないのです。

 でも、少しだけ付き合うと、「新聞の論説委員から大学教授になるルートが半ば制度化されてる」てえ話は、「半ば」どころか「完全」になり、あたかも官僚の天下り先よろしく、メディアの御用化機能を増殖し、最近も、「ますます元気です」。ああ、これは、昔の軍歌の文句でした。天下り先が増えて、増えて、平記者にさえも、会社の人事部から募集案内が回ってくるのです。会社も、中高年「栗鼠虎」の手間が省けて、棚から牡丹餅。

 私の学生時代には、メディアは破落戸の不勉強な落人、はて、私もそうだったのか な、いや、ほんの腰かけの積もりが労組ができて、ついつい長居、が行くところで、 大学にも新聞研究所とかいう古新聞の倉庫みたいな場所しかなくて、怠け者の学生が講議の単位稼ぎに行くところだったのに(私は在学中に行ったことなし)、最近では世間が、メディアを格好良いと思うものだから、子供も親馬鹿もジャラジャラ志望、私の命名では「バス停大学」にも講座が設けられるほど、この怪し気な商売の講座が増えています。

 で、実は、何と、私自身が、つい最近、自らはまったく望みもしないのに、高校の同窓生が定年後の仕事にした「人材開発業」に付き合って、上記の実態を確かめる結果となりました。

 私の高校は、杉並区の西高で、元都立十中、男子中学から男女共学なれど、当時は男300に女100、かな、ともかく男の方が多いのでしたが、なぜか、毎年のように同期会が開かれ、男は老ける、女と私だけが若い、しかも、悪童は丈夫過ぎて早死が多く、悪童の参謀格だった私が一番、持て、持て、しています。教授も博士も、ごろごろいますが、昔は、いじけたガリ勉で、どこにいたか定かな記憶も無い野郎ばかりで、まるで覇気がありません。

 そこで、人材開発業の新人の友人が、仕事の世話をさせろ、その推薦材料に拙著を5册買うからというので、私のような凶状持ちを教壇に乗せる馬鹿なアカデミー業者はいないよと、確信を披瀝しつつも、損はないから、特価の前金を1万円受け取り、まあ、試しにやってみなと許してみたところ、やっぱり、わが確信の通りで、特に朝日、NHK、TBS、共同通信、毎日など、いわゆる「心情左翼にも受ける」、しかし、私の表現では「偽の友」の大手メディアの学閥に、「完全に押さえられているよ」という返事になりました。

 めでたし、めでたし、天下晴れての自由業、断固継続、万歳!


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