『亜空間通信』2001.10.11:私家版号外-1

日:東洋経済新報社と米:アーサー・D・リトル社を告発する個人的体験公表-1

送信日時 :2001年 10月 11日 木曜日 0:32 AM

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『亜空間通信』私家版号外(2001/10/11):同日の夕刻に改訂増補
【[日] 東洋経済新報社と[米] アーサー・D・リトル社を告発する個人的体験公表】

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転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 ここで公表する「相手方の企業」は一応、日米ともに、いわゆる名門企業である。

ここで公表する「私の個人的な被害体験」を要約すると:

 第1には、経済的被害だが;

「リライト」と言われて引き受けたものの、事実はほぼ完全な訳し直し以上の面倒臭い仕事だったのに、当初の口約束、翻訳料の売り上げに対する6%の半分の3%プラスアルファーが、単行本の発行直前になって、2%ぽっきりと通告された契約違反。

 第2には、名誉毀損だが;

 値切りの理由説明が、何と、「リライトのクオリティが低いという判断」だと。実際には、元の下訳の方が、「クオリティが低い」どころの話じゃなくて、まるで大学受験落第生の答案そこ退けの代物だったのに、アメリカ巨大企業の「虎の威を借る狐」丸出し日米合作の醜い呆れ果てた居直り。

次は相手側だが:

 東洋経済新報社が;

 わが日本国の実に実に情けない相手方である。同社は、戦後の日本国の首相にもなったことのある石橋堪山が戦前に社長を勤めていたこともある経済専門出版社で、日本の大手出版社の中でも老舗中の老舗である。相手に取って不足はない、か、いやいや、実は、甚だ忙しい最中なのに迷惑千万なのであるが、電網宝庫は下記:
 http://www.toyokeizai.co.jp/

 アーサー・D・リトル社(以下、リトル社)が;

 アメリカを本社とする傲岸不遜、いや、不潔な俗物臭紛々の呆れ果てた図々しいにも程がある相手方である。同社は、下記の本のカバーに麗々しく記された自己宣伝を借用すると、

「115 年の伝統がある世界最古にして最大級のコンサルティング会社。世界各国に50ヵ所以上のオフィス」

 を持つのだそうで、電網宝庫は下記:
 http://www.adl.co.jp/


 以下は、アメリカ国、様、様の子分同然の日本国の実に実に情けない実情が、肌身に沁みるが別に恥じることなき、はたまた、隠すべき理由なき個人的体験の公表であり、冷静この上なき実務的な告発である。

【「さて、お立ち会い」への座主の口上】

 さて、お立ち会い、さらには時あたかも今の今、アメリカが末世的かつ末期的ゴリ押し大量虐殺「テロ」続行中ではあるし、子分として尻尾に従う情けなき日本軍の後方支援とやらも「法的」推進中である。

 そのような国際情勢を象徴するかのような事件に直面した私は、ちょうど時期が重なったこの日米関係の個人的体験を、身を呈して、まずは電網空間に踊り出て、日本国内のみならず世界に向けての公表に踏み切る次第でなのである。つまり、この熟年暴走族の怪挙の目的は、あの馬鹿阿呆首相が身を以って露呈する亡国対米従属植民地根性の底辺には、日本の大企業と雇われ社員の日本人の支えがあるという事実の典型的な証拠資料の提出でもあるのである。

 そこで最初に関係者に断って置く。わが小紛争の間に挾まる日本人には気の毒だが、浮き世の習いで仕方がない。夏目漱石の至言、「智に働けば角が立つ」を一応は知りつつも、意地を通すのが生き甲斐と心得るが故に何度も人生の厳しい曲り角を経験してしまったわが身としては、とりわけ日米関係ともなれば、当然、到底、雷が落ちようとも地が裂けようとも、ここで過去の苦界と同じ轍を踏むのを恐れたり、尻込みしたり、遠慮したりするわけにはいかないのである。

さて、お立ち会い、ず、ずっと具体化するが、わが小紛争の火種は;

 リトル社 [訳] として東洋経済新報社が昨日、2001.10.10.発行の奥付で出した単行本、初版3,000册、訳題『変革の陥穽』(352頁、定価2,200円+税)である。

 奥書きに訳者として記されているのは、3人のリトル社の日本人社員であり、おそらく大抵の知識人は聞いたこともない名前の「あちら」のアカデミー業界の「カリフォルニア大学バークレー校経営学修士」「英国ウォーリック大学経済学修士」「英国ブリストル大学経営学修士」の肩書きで紹介され、いや、自分でしている。現職は「ADL(リトル社)アソシエート・ディレクター」「ADLシニア・マネジャー」「ADLコンサルタント」だという。

 なお、訳者として名を出すことが、業務上の武器となる本と組み合わせの「売り込み装束」の色模様なのである。この種の本は今、東洋経済新報社の目玉商品ともなっている。編集担当者の「す」さんは「旬」という言葉をしきりと発した。以下、このように個人名は仮名とする。

 彼らの年齢は、紛争勃発後に一番年嵩のが直接相談したいというので、その時に聞いたのだが、いずれも私の子供の世代である。子供を外国に留学させるだけの余裕がある家庭の出身で、横文字肩書きの成り上がり坊ちゃん嬢ちゃんが激増中の日本国の象徴的品種事例である。重要なことは、この種の横文字肩書き品種の多くが実は、日本語はもとより、英語も碌にできない貧種でもあるという事実なのである。しかし、外資企業は、この種の亡国的な片言遣いの手先を必要としているので、虎の威を借る狐の構図の下での紛争が頻発するのである。(はて、空耳か、亡国首相はロンドン大学とか、外相は米ハイスクールとか、不様なヒングリシュで媚びを売って顰蹙を買ったとか)

 その彼ら貧種が「下訳した」と称する原稿の「リライト」とやらの注文を私が受け、当時は特に多忙中であったゆえ、ここでは名を秘すH 氏をまとめ役に推薦した。発行を急ぐという条件の注文なのに、初版3,000册だけの印税の折半では出血サービスとなるから、翻訳を職業とするH 氏の仲間には応援を頼めない。だから、H 氏と私の二人だけで分担した。実際には半分近くを私が「リライト」というよりも訳し直したのだが、それからが驚くべき、いや、日米関係ならば在り来たりとも言えるのかもしれない事態に発展したのである。

東洋経済新報社と私の関係は;

 出版労連加盟の個人加盟労組、出版ネットワーク、略称ネッツの組合員だった当時、その組合の電子手紙広場で経済関係記事のリライトの仕事があるとの募集広告を見たのが発端である。経済ものには興味があったから面白半分で応募してみた。先方が会いたいというので出向いて会ってみたところ、アメリカのコンサルタント会社相手の仕事で困っているとのことだった。他にも何度か外資企業の体験があったから、即座に事情を理解し、それなら、お手伝いしましょうかと引き受けたのであって、いわば相談に応じた対等の立場である。

 中間に、編集プロダクションの「す」さんと、取次いだ東洋経済新報社の編集者の 「な」さんとがいるが、それは省く。いきなり、その後輩で編集者の経験は2年目の 「と」さんが編集担当者、訳題『変革の陥穽』として発行されてしまった本のことに飛ぶ。

【幕前狂言】

 さて、お立ち会い、以上略述した状況の下で紛争が勃発するのだが、まずは、この小紛争の核心的な問題点について、分かりやすい具体例を二つだけ紹介する。

 私は最初、後半の3部を分担することにして「リライト」に取り掛かったのだが、 リトル社の下訳には呆れを通り越すほどの初歩的かつ幼稚な誤訳が多々あった。だから、のっけから東洋経済新報社の編集担当者「と」さんと、次のような電子手紙のやり取りと相成った。以下、説明の都合上、発信順に再録する。

 なお、先に指摘して置くが、手許の英和辞典のseldomの説明の冒頭には、adv. 「めったに・・・しない」(rarely) とある。いわゆる助動詞、seldomのこの用法は、日本の中学生でも必ず教え込まれる常識中の常識である。ところが・・・


----- Original Message -----
送信者 : 木村愛二
宛先 : 「と」
送信日時 : 2001年3月11日 11:31
件名 : 誤訳が多いので余計な心配が

木村愛二です。

 私の分担の3部は、他と違って、右肩に「更新者:す」とあります。

 誤訳の甚だしい例が、最初から出てきました。その代表が、次の部分です。

P-212, L-4.

原文:We've also seen teams with no excellent individuals, which, however hard they work, seldom reach the top levels of competition.

「す」訳:また一方、特に優れた個人がいないにもかかわらずトップ・レベルに上り詰める様なチームも存在する。

木村訳:優れた個人がいないチームなら、いかに皆が必死に奮闘しても、上位への 進出は滅多にできないことも、周知の事実だ。

 そこで、余計な心配なら良いのですが、もしも、この「す」さんが、上司とか、責任者とかであれば、痛く自尊心を傷つけられ、関係が思わしくなくなる恐れがないも のかどうか、です。

 ほとんど完全に訳し直す必要もあり、予想以上に時間が掛かる恐れもありますので、ともかく、お耳に入れて置きます。

 以上。


差出人 :「と」
宛先 : 木村愛二
送信日時 : 2001年 3月 12日 月曜日 10:11 AM
件名 : Re: 誤訳が多いので余計な心配が

木村様

お世話になっております。

ご連絡いただきました件ですが、こちらのことはお気遣い無用です。

たしかに、思い込みで訳している箇所が多いようですね。 とはいっても、誤訳をそのままにしておくことはできませんので どんどん手を入れてしまってください。

図らずも厄介なお仕事をお願いしてしまって恐縮ですが、 なにとぞよろしくお願いいたします。

東洋経済 「と」


 以上で引用終わり。

 このとんでもない下訳の誤訳のもう一つの例は、「円筒」のcylinderを「車輪」としていたことである。

 この本では、企業の組織構造の「変革」が主題で、中央集権的な大企業を「ピラミッド」とし、新型企業を性格別に「サイコロ」「球体」「円筒」と分類しているのだから、この誤訳は致命的である。

 それだけではない。何度も出てくる概念図にも車輪ではなくて円筒が描かれていたのであるから、まさに子供でも分かる絵を見落として間違えていたのである。

【第1幕】

 ところが、ところが、途中経過を、どーんと飛び越すと、発行日の20日前の9月20日の日付けの「と」さんからの手紙を添えて拙宅に送られてきた「見本刷り」をめくって見ると、まずは上記のseldom関係箇所が、次のようになっていた。

 逆に、優れた個人がいないチームの場合でも、皆が必死に奮闘することによりトップレベルまでのぼりつめるようなチームも存在する。

 以下、比較し易いように原文と先の二つの訳例と一緒に並べ直してみる。

原文:We've also seen teams with no excellent individuals, which, however hard they work, seldom reach the top levels of competition.

「す」訳:また一方、特に優れた個人がいないにもかかわらずトップ・レベルに上り 詰める様なチームも存在する。

木村訳:優れた個人がいないチームなら、いかに皆が必死に奮闘しても、上位への進出は滅多にできないことも、周知の事実だ。

最終結果:逆に、優れた個人がいないチームの場合でも、皆が必死に奮闘することによりトップレベルまでのぼりつめるようなチームも存在する。

 以上で比較のための再引用終わり。

 さて、以上の「最終結果」には、「木村訳」の内の「皆が必死に奮闘」が取り込まれてはいるが、助動詞seldomの誤訳が復活しているし、「チーム」が二度出てきたりしており、日本語としても落第である。

 しかも、この章の主眼は、企業の発展と成功のためには「優れた個人」と「チーム」の双方が不可欠だという点にあるのだから、罪の軽い御愛嬌の誤訳で済まされる問題ではない。全体の文脈が理解できなくなるのである。

 それほどの苦労ではないが、Jeditの「検索」「置換」機能を使って全部を「円筒」に直してやったcylinderの方も、また全部「車輪」に戻していた。絵は書き換られていた。リトル社の担当者は、原著者の了解を得たと称しているが、信じ難い。

【第2幕】

 ここで複雑な経過の中間の山場に戻るが、私の分の訳をH氏に送ったら、H氏が、彼の分担部分の直しが予定より遅れているという。私が遡って前の方も担当し、それもすべて直してH氏に送った。それで一応、私の分担は終了であった。その後、H氏が自分の担当の前半との用語などの統一をはかり、東洋経済新報社に納品したのだが、リトル社の下訳担当者が、ほとんど全部を元に戻せと言わんばかりに赤字をたっぷり入れ、東洋経済新報社に突っ返してきたのである。

 すると、東洋経済新報社の担当編集者「と」さんは、先の電子手紙の台詞:

「誤訳をそのままにしておくことはできませんのでどんどん手を入れてしまってください。図らずも厄介なお仕事をお願いしてしまって恐縮ですが、なにとぞよろしくお願いいたします」

を、丸っきり忘れてしまったかのように、私には断りもせずH氏を呼び出して、リトル社の要望に応じるように求めた。

 曰く:「リトル社との今後の関係云々」。

 H氏は、仕方なしに、「今後も仕事を貰える可能性」を考えて、言われた通りに用語を元の下訳に添って直した。ところが、「最終結果」を見ると、それをまたリトル社の方で直してしまっているのである。とは言っても上記のseldom関係箇所も「円筒」も、当方の指摘で分かっているはずの誤訳に戻しているのだから、「直す」よりも、意地を張って大人の注意を嫌がり「ぶち壊す」の方が実情に合っている。まるで甘やかされ過ぎた我が儘放題の駄々っ子そのままで、手に負えない。

 恐るべき誤訳に引き戻した理由と事情は明らかである。その後の経過から、私が「す」さんに助言した最初の危惧、前述のごとく、(リトル社の担当者が)「痛く自尊心を傷つけられ、関係が思わしくなくなる恐れ」が、実に実に不幸にも適中していたことが判明した。

 次の【第3幕】で述べるが、私が単身、リトル社に乗り込んだ際、下訳の担当者ではない年嵩の日本人社員が対応してくれて、その彼から直接、「社内で揉めていたから何かあったとは思っていたが、そんなことでしたか」と言われたのである。

【第3幕】

 偶々、冒頭に記したように、3%プラスアルファーの約束を2%ぽっきりに値切り通告された日の翌日の9月27日、私は、四ッ谷の主婦会館を会場とする「パレスチナ子供キャンペーン」主催の集会に行く予定だった。

 リトル社を電網検索すると、四ッ谷駅とは地下鉄で2駅離れただけの虎の門駅の近くの第37森ビルに本社があるとして、地図まで入っていた。そこで予定より2時間早く出て、直撃することにした。

 私は少しは英語を解するから、争議団時代も以後も何度か、外資企業の争議で団交の立ち合いを頼まれたことがある。特にアメリカ企業の場合には、「外人」を直撃しないと解決の糸口も見出せないのが経験則的法則である。しかも、江戸時代の武士と同様、自分は英語を遣わず、その社の日本人に「通弁」をさせて、専門用語の間違いだけを咎めて、「東洋の番犬」時代の外交官育ちの下司男、吉田茂そこ退けの「キングズ・イングリッシュ」発音で厳かに訂正してやると、さらに効果が高まる。

 だから、とーんと気軽に社内に踏み込んで、「社長と直接話したい」と鍛え上げた美声を響かせた。社長のマイケル坊やはアメリカに出張中とかで、上記の年嵩の日本人社員が「ナンバースリー」と紹介する太目の坊やと、わざとその日本人社員の「通弁」を介して談判した。ここでの報告は要点だけに止めるが、名誉毀損の損害賠償は勘弁し、下訳者の名前の奥付だけは赦してやるから、そちらの印税の取り分を放棄せよと要求した。普通の翻訳よりも時間が掛かり、余計な苦労をし、不愉快な思いをさせられたのだから、これは実に控えめな幽霊協力者としての要求なのである。そして、応じなければ関係者、特に顧客に経過を記した手紙を出すと通告した。

 その際、何度も、東洋経済新報社には類を及ぼすなと釘を刺したのだが、談判中に誰かが勝手に「秘書」に命じて、東洋経済新報社の「と」さんに電話をさせたのだそうだ。翌日、「と」さんから電話が掛かってきて長々となり、面倒だから「忙しい」と叱って、電話を切った。

 仕方がない。東洋経済新報社の方にも、後日、「法務担当」と指名して通告した。要求はさらに厳しくなる。すでに誤訳を押し通した本の印刷製本が終了しているのは百も承知の上だが、このまま発行するのは犯罪行為だから、破棄して作り直せと要求した。応じない場合には、時間の余裕ができたら、裁判は手間と費用が掛かるから、社の前に演説に行くと通告した。

 私は、昨年、単1乾電池を10本使う巨大ラジカセを入手し、国際電網時局解説者の修行を兼ねて、地元の武蔵野市の市役所前、警察署前、三鷹駅前、吉祥寺駅前、八王子の検察庁前、さらにはアメリカ大使館前、外務省前、検察庁前、警視庁前(ここでは妨害激しく演説できず出直しを宣言)、何度も街頭演説をした。東洋経済新報社前などは実に気楽な場所である。

 しかし、昨日、法務担当にこちらから電話をしてみると、「社内で検討した結果、問題なし」として発行するし、報酬は「と」さんの言った通り、という返事だった。長年の争議経験から、おそらくそうなるだろうと予想していたので、こちらも予定通り、まずはとりあえず、この亜空間通信』私家版の号外を国際電網空間に放つ。

 なお、かくなる上は、先方は強引に予定通りの行動を取るだろうから、とりあえず2%ぽっきりからの私の取り分は要求貫徹まで放棄し、H氏に全部譲る。ただし、もちろんのことだが、要求満額獲得の暁には、しかるべく配分し直すこととなる。