『亜空間通信』316号(2002/07/28) 阿修羅投稿を再録

イラクに米英軍水陸両面攻撃迫りキッシンジャー元米国務長官の予言を読む

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『亜空間通信』316号(2002/07/28)
【イラクに米英軍水陸両面攻撃迫りキッシンジャー元米国務長官の予言を読む】

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転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 本日(2002/07/28)夕刻、阿修羅戦争14掲示板に次の投稿が出ていた。

http://www.asyura.com/2002/war14/msg/208.html
英海軍がイラク攻撃準備 英紙報道〔産経新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 7 月 28 日 12:05:39:

28日付の英紙サンデー・タイムズは、英海軍がイラク南部への米英軍による水陸両面攻撃に参加するため、最新鋭の強襲揚陸艦をペルシャ湾に派遣する準備を進めていると報じた。

英国防省筋によると、対イラク軍事作戦は
1クウェートからの地上軍による攻撃
2トルコの空軍基地からの空爆
3ペルシャ湾岸からイラク南部バスラ港への水陸両面攻撃-の陸海空による攻撃が展開される可能性が高い。

英海軍は、この水陸両面作戦に最新鋭の強襲揚陸艦「オーシャン」を派遣する計画。同艦はヘリコプター18機、上陸用舟艇4隻、奇襲部隊600人を収容できる。

最終決定はまだ下されていないが、現在整備中のオーシャンは8月中にも出港するとの観測があり、駆逐艦1隻、空母アークロイヤルなどとペルシャ湾で米軍と合流するとみられる。

ペルシャ湾からの攻撃は、イラク攻撃に反対するサウジアラビアを迂回(うかい)できる長所があり、英国防省筋は「湾岸戦争直前のようなサウジ国内での部隊集結は今回は行われない」と語った。

27日付の英紙ガーディアンは米政府高官の話として、米軍が10月にも5万人規模の対イラク電撃作戦を行う可能性が出てきたとし、ブレア英首相は既にブッシュ米大統領に、イラクが国連査察団の入国を拒否すれば攻撃を支持すると伝えたと報じていた。(共同)

 以上で引用終わり。

 偶然か歴史の必然か、「イラク攻撃」の歴史理解の手がかりとなる一片の切り抜きが、机の上にある。今朝、仮題『911事件の真相と背景』のための資料整理をほぼ終えた。最後に机の上に置いて読み直したのは、以下に抜粋紹介する記事だった。特に注意を促したいのは、「世界秩序」という言葉である。

『読売新聞』(2001.11.19)
1-2面「地球を読む」

ヘンリー・キッシンジャー
(元米国務長官)

テロ撲滅
聖域の一掃カギ

 2001年9月11日午前8時40分過ぎ、ハイジャックされた旅客機の1機目が世界貿易センターに激突した時、米国と世界の新しい関係が始まった。[中略]

 確固たる政策に国際的な支持が集まるための条件は整っている。対米テロ攻撃が、主要諸国の間に、驚くべき利害の一致を生んだからである。[中略]

 皮肉なことに今回のテロ攻撃は、これまで世界秩序の必要を説かれても知らぬ顔だった国際社会に共同体意識を目覚めさせたのである。[中略]

 国際的なシステムを鋳造し直すための、驚くべき好機が訪れている。何よりも、それを守り抜くための戦争なのである。[後略]

 記事の注:ヘンリー・キッシンジャー氏=1923年ドイツ生まれ。ハーバード大学教授を経て米大統領補佐官、国務長官。1973年ノーベル平和賞受賞。

 以上で引用終わり。

 見出しの内の「聖域の一掃カギ」にイラク「征伐」を含めて読み直す必要がある。以下、上記の記事に私の注を施す。

木村愛二注:ユダヤ系アメリカ人のヘンリー・キッシンジャー:

http://www.jca.apc.org/~altmedka/gulfw-45.html
『湾岸報道に偽りあり』
隠された十数年来の米軍事計画に迫る
第八章:大統領を操る真のアメリカ支配層(1)
(その45)原爆製造をも謀議した「紳士のみ」エリート・クラブ

 よりの抜粋に追加説明:

 ヘンリー・キッシンジャーは、アメリカの「裏議会」または「影の政府」の異名を持つ「白人男子」のみを会員とするボヘミアン・クラブに、例外的に入会を許されたユダヤ系アメリカ人であるが、裏情報によるとこれは「特別」入会で、理由は「大学教授」「国務長官」の経歴で 「反共主義者」だからだという。[後略]

http://www.jca.apc.org/~altmedka/gulfw-27.html
『湾岸報道に偽りあり』
隠された十数年来の米軍事計画に迫る
第五章:イラク「悪魔化」宣伝の虚実(3)
(その27)「侵略主義者」サダムはイラン「征服」を狙ったか

[中略] アメリカは、イラン・イラク戦争に際して、「イラクの侵略」を国連に訴えたりしなかった。ラムゼイ・クラークらが組織した「国際戦争犯罪法廷のための調査委員会」による「告発状」の「背景事実」は、その事情を次のように鋭く要約している。

「イラン国王が倒され、テヘランのアメリカ大使館人質事件が起こってから、アメリカは、イランとの戦争において、ソ連、サウジアラビア、クウェイトおよび大部分の首長国と同様、イラクに軍事援助と支援を与えた。一八八〇年から八八年までの悲劇的な八年戦争における合衆国の政策をおそらく最も巧みに要約しているのは、ヘンリ・キッシンジャー(当時、米国務長官)がその初期に述べた次の言葉であろう。『彼らが互いに殺し合うことを希望している』」

 事実、この戦争中にアメリカのトップとCIAは、イラン・コントラゲート事件として表面化した際に明らかにされただけでも、イスラエルと組んでイランに二千数百基ものミサイルを売却していた。それらはイラクに降り注いだのだ。[後略]

 以上で引用終わり。

 アメリカの大統領補佐官などになる連中は、「血も涙もない」人種の典型だが、その随一が、ユダヤ系アメリカ人のヘンリー・キッシンジャーである。

 以上。


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