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インタビュー

インボイス制度の中止を訴える農園主

渡辺沙羅さん

  • 2023.11.25
  • 聞き手・撮影…清水さつき

>渡辺沙羅さん

(c)清水さつき

虫も草も人も助け合って暮らしたい

渡辺沙羅さんは、農薬や化学肥料などを使わずに農業を営んでいる。その沙羅さんが、農産物を販売していた道の駅からインボイスへの対応を求められた問題を書いたSNSを読み、問題の根深さを知った。今年10月から始まったこの制度では、消費税の課税事業者が仕入れ高等税額控除を得るには一定の要件を満たした適格請求書(インボイス)が必要になる(2面)。

 

  沙羅さんは高校を卒業後、山梨県の自宅で米や野菜をつくり始めた。「農業をするつもりではありませんでした。カゴなど手仕事のものづくりをしたかったので、それなら“半農半X”的生活をして、余剰の農産物を道の駅で売れば生活できるのではと考えたのです」。ところが現在は「虫草農園」の農園主だ。  中学高校では自分で考える力を養い、同時に、この地域に移住してきた多様な経験や技術を持つ人たちから関心のおもむくままに学び、社会や政治も考えるようになった。

沙羅さんは、小規模農家が地域の特産品などを販売する「道の駅」3カ所で野菜などを販売していた。商品には自分の名前や商品の説明を貼り、価格も自分で決められるなど利点が多かったが、うち一つの道の駅からインボイス発行事業者への登録を求められた。しかし消費税の免税事業者なのでインボイスを発行できない。発行するには課税事業者になる必要がある。

 

「道の駅の指定管理者から、『インボイスの登録をしないと、2023年4月から出荷ができなくなる』と口頭で説明がありました。制度について調べてみると、登録し課税事業者になるとたとえ赤字になっても消費税を払わなければならないことがわかりました」

          続きは本紙で...


わたなべ さら

1992年神奈川県生まれ。両親の移住に伴い、4歳で山梨県北杜市へ。自由の森学園卒業後、フィリピンやインドに語学研修に。山裾の土地で、野菜やハーブ、米を農薬を使わずつくる「虫草農園」を営む。近くの「道の駅」や虫草農園ウェブサイトで農産物や加工品を販売する。

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