WOMEN'S DEMOCRATIC JOURNAL femin

  • HOME
  • >
  • インタビュー

インタビュー

福島県二本松市で農業をする

菅野瑞穂さん

  • 2017.5.15
  • 聞き手…清水さつき
  • 撮影…石田貴美恵

菅野瑞穂さん

(C) ふぇみん

福島の農のために種を蒔き耕す

 

福島第一原発事故により、福島県の農業が被った被害は計り知れない。二本松市東和地区は有機農業が盛んだった。菅野瑞穂さんは原発事故後も東和に踏みとどまり、農業を続け、若い仲間を作っていった。逡巡もあっただろう。その決意と悩みを、東和に訪ねて聞いた。

菅野さんは高校卒業後、東京の体育系大学に進学。はじめは教員になろうと考えていた。大学のキャリアセンターの先生から、「リーダーに向いているんだからもっと自信を持って堂々と生きなさい」とアドバイスを受け、考えた末、ものを作る現場にこだわりたいと、見知った農業を選択した。

 

両親が農業をしており、農業が厳しい仕事であることは理解していた。でも東京に住んだからこそ、生まれ育った土地の良さも知った。土地があり、教えてくれる人がいることも大きかった。卒業後地元に戻り就農。1年目から県の派遣でニュージーランドへ農業研修に。ところが翌年春、福島第一原発で事故が起きた。

「それまで、チェルノブイリのことにも放射能にも関心がなく生きていました。事故後はどの情報を信じていいのかわからず、不安でした。でもハウスの野菜には毎日水をやらなくてはいけない。マスクや帽子でできる限り防護していました。2011年3月20日から葉物の出荷制限が始まり、続いて作付け制限もされ、汚染度を測らなくては農業ができなくなった。だんだん大変な状況が分かり、どうしようかと…」。東和地区の事故直後の空間線量は約10μSv(現在は約0・2μSv)だった。

        続きは本紙で...


すげの みずほ

1988年福島県二本松市生まれ。兄と妹弟がいる。本紙2014年2月15日号に原発事故後の農業者としての思いを寄稿。冊子「福島の足あとみんなのきもち」や体験ツアー、産直野菜販売などは「きぼうのたねカンパニー」で検索、問い合わせを。

【 新聞代 】(送料込み)
 1カ月750円、3カ月2,250円
 6カ月4,500円、1年9,000円
【 振込先 】
 郵便振替:00180-6-196455
 加入者名:婦人民主クラブ
このページのTOPへ