2015年夏、フェイスブックで、「安保関連法に反対するママの会(以下、ママの会)」が立ち上がった。「だれの子どもも、ころさせない」の合言葉に、賛同すれば、誰でも会を立ち上げることができる。一人ひとりが主催者というスタンスで、活動内容も自由。瞬く間に賛同者が集まり、全国47都道府県に広がっている。会を立ち上げた西郷南海子さんに話を聞いた。
西郷さんは、3人の子を育てながら、現在は、京都の大学院で教育学を専攻している。 会を立ち上げる前は、原発反対デモを行っていた。3・11の原発事故後、アクションを起こしたいが子連れで大きなデモに参加するのは難しいと、保育園仲間と始めたのが「原発いらないコドモデモ」。京都の三条大橋周辺を歩く小さなデモだったが、子どもの足だと30分はかかる。13回ほどデモを行った。
そして15年にフェイスブックで「ママの会」をスタート、そのすぐ後に「渋谷ジャック」を開催する。きっかけとなったのは4歳の娘の言葉だった。
「新聞にオスプレイなどの写真が出ていると、娘が「何?」と聞く。説明をすれば、戦争の話になる。やがて娘は夜寝る前になると「ママ、きょうの夜、戦争にならない?」と聞くようになった。フェイスブックで「ママの会」に賛同を示す「いいね!」の数が900を超えたとき、「こんなに仲間がいるから大丈夫だよ」と言ったのだが、〝超リアリスト〟の娘は納得せず、「なあんだ、ふぇーしゅぶっくのなかなぁ」と言った。
「じゃあ見せてあげようと思って開催したのが渋谷ジャック。まだ、会を始めてたった3週間でしたが、2000人ぐらい来てくれました」 今年5月5日には、「新宿ジャック」も開催している。
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