WOMEN'S DEMOCRATIC JOURNAL femin

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インタビュー

人工呼吸器ユーザー

海老原宏美さん

  • 2015.11.25
  • 聞き手…柏原登希子
  • 撮影…宇井眞紀子

海老原宏美さん

まあ、とりあえず空気でも吸って

 
  • シューッ。…シューッ。…シューッ。白い管の先のマウスピースから勢いよく吹き出す風。この風が、海老原宏美さんの暮らしを支えている。
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  • 「最初は、えええ!?私が人工呼吸器!?って思いましたよ。未知のものだし、今の生活を続けられるのか不安だったし。でもね呼吸器ですっごく元気になった。だからとりあえず、空気でも吸ってみてよって伝えたい」
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  • 東京・東大和市で自立生活をする海老原さんは、人工呼吸器ユーザーが地域で当たり前に暮らす豊かな日常を描いた映画の製作を宍戸大裕監督に依頼し、自らも出演した。(映画『風は生きよという』は今年完成)
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  • 脊髄性筋萎縮症Ⅱ型という障害を持って生まれた。まだ学校に介助員制度やエレベーターがなかった時代に「障害のある子もない子も地域で一緒に育つ」という母・けえ子さんの信念のもと、地域の学校へと通った。
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  • 小学校ではけえ子さんが、中学校では教員が介助をしていたが、高校1年生の夏に、兵庫県西宮市にある自立生活センター「メインストリーム協会」が主催した「障害者甲子園」に参加することになった。全国の障害のある高校生の交流が趣旨で、条件は「会場の大阪まで1人で来ること」。それまで親の運転する車でしか移動したことがなかった海老原さんだが、道行く人に介助を頼む「人サーフィン」をしながら、1人大阪まで行った。会場では大阪の高校生が介助を担った。「1人で外へ出掛けていく自信がついたかな。あと高校生って介助できるんだ!同世代の友達に手伝ってもらえるんだって気づいたんですよ」
  • 続きは本紙で...


    えびはら ひろみ

    1977年神奈川県生まれ。社会福祉士。「自立生活センター東大和」理事長。2001年11月から自立生活を開始。母・海老原けえ子さんとの共著『まあ、空気でも吸って』(現代書館)を出版。『風は生きよという』の上映情報や自主上映申し込みはhttp://kazewaikiyotoiu.jp/

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