生きる権利をすべての人に
「生活保護問題対策全国会議」事務局次長、「反貧困ネットワーク大阪」事務局長。「生活保護基準引き下げにNO!」事務局を引き受け、日本司法書士会連合会では「経済的困窮者の権利擁護部会」の委員を務める。大阪府柏原市に事務所を構え、日々の業務をこなしながら生活保護をメインとした貧困問題にがっつりと取り組む。徳武聡子さんは「闘う司法書士」だ。
しかし徳武さんははにかみながら「司法書士になった頃まではマスコミの報道を鵜呑みにして、小泉構造改革を大絶賛してました」と話す。高校時代には法律関係の仕事に就きたいと考えていたが、法学部を不合格になって文学部へ。法律事務所に事務員として勤めながら猛勉強し、司法書士試験に合格した。
公務員を目指していた時期もあり、「もともとは公や官に対する信頼がすごく強かったし、弱者を救うという視点はもっていなかった」とも話す。しかし独立前の修業時代、債務整理に多く関わったことから貧困の現実を知っていく。「高齢で一人暮らしの女性が、債務整理をして破産手続きをすることも多かったんですけど、そもそも生活費が少なくて借金をしてしまうわけです。年金が6万円しかないとか。破産することで借金のストレスから解放されて、〝ありがとうございました!〟と笑顔で帰られるんですけど、収入が6万円のままならまた同じことになるんじゃないかと。どうしたらいいのかと考えた時、初めて私のなかに〝生活再建〟という言葉が入ってきました」
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