WOMEN'S DEMOCRATIC JOURNAL femin

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インタビュー

「革命家」重信房子さんの娘

重信メイさん

  • 2014.07.05
  • 聞き手…じょうづかさえこ
  • 撮影…落合由利子
重信メイさん

二つの祖国の懸け橋として

 ドキュメンタリー映画『革命の子どもたち』の日本公開が始まる。〝女性革命家〟として名を馳せた日本赤軍の重信房子、ドイツ赤軍のウルリケ・マインホフと、それぞれの娘たち。この4人の女性たちの素顔と生き方を、インタビューと当時の貴重なニュース映像で浮き彫りにする映画。歴史の一角が明らかになると同時に、「子育て」「母娘関係」という普遍的テーマにも深い示唆を与えてくれる。  「映画は、自分の人生を見返すいい機会になりました」と、重信房子の娘、重信メイさんは語る。映画からは、2組の母娘の関係の違いも浮かび上がる。  「ベティーナさん(マインホフの娘)は、母親に求めた愛を得られないうちに母を自殺で失った。物足りない気持ちが残ったのだと思います。極限状況で暮らす〝革命家の母娘〟は絆が深くて当たりまえと思っていたけれど、じつは母の懸命な努力による愛情の絆だったのだと」  どんなに忙しくても日本語を教え、工夫して日本食をつくり、日本の文化を伝えてきた房子さん。そして、メイさんを一人前の人間として扱い、日本赤軍のことや自分の思いを正直に語り、どんな人とも差別なく付き合う母の姿を、メイさんは「人間として自分に正直に生き続けてきた母を、心から尊敬しています」と、きっぱり言う。    「国際革命」を目指し、1971年にベイルートに飛んだ重信房子さんは、パレスチナ解放人民戦線(PFLP)と合流。ハイジャックや空港乱射事件を起こし、「ハーグ事件(フランスで逮捕された仲間の奪還のために、オランダのハーグのフランス大使館を占拠)」で国際指名手配。2000年11月に大阪で逮捕され、10年に20年の刑が確定した。  「当時は今と違って、パレスチナの人々が不平等な立場に置かれていることは世界に知られていなかった。母たちは派手な事件を起こすことでメディアの注目を集めようとしたのです」 続きは本紙で...

しげのぶ めい

1973年、レバノン・ベイルート生まれ。28歳まで無国籍のままアラブ社会で育つ。97年、ベイルート・アメリカン大学卒業。2001年3月に日本国籍を取得、4月に帰国。11年同志社大学でメディア学博士号取得。著書に『秘密』『「アラブの春」の正体』など。

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