WOMEN'S DEMOCRATIC JOURNAL femin

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インタビュー

映画『レッドマリア』を撮った

キョンスンさん

  • 2013.10.05
  • 聞き手…岡田真紀
  • 撮影…落合由利子

キョンスンさん

美しく生きるとは美しく闘うこと

 キョンスン。姓は使わない。「女が最下位に位置する家族制度が好きではないのです」と、「家」に捉われることを拒むキョンスン監督は、韓国の家族制度を鋭く批判した前作『ショッキング・ファミリー』に続いて、女たちが「働く」ことの本質を『レッドマリア それでも女は生きていく』(本紙2013年3月15日号参照)で描き出した。  キョンスン監督が生まれたのは1963年、朴正煕が軍事クーデターによって政権を取った2年後のこと。軍事独裁政権下で育ち、東京で金大中拉致事件が起きたのは10歳のとき。そして思春期から大学生という多感な時期に朴正煕暗殺、光州事件が続き、時の政権や軍による激しい弾圧に抗して学生・市民らの民主化運動が高揚して、大統領直接選挙制が実現し、韓国社会はダイナミックに変動していった。  彼女も時代の子だった。「自分の個人的なことよりも、社会のために何かしなくてはいけない」という社会の機運は自分自身のものだった。学生運動では逮捕され、大学を出てからも社会運動や労働運動に身を投じた。圧政から解放を勝ち取っていく韓国社会の動きは、自由と個人の尊厳を求める彼女の生き方とシンクロしていた。  しかし労働組合で賃金の引き上げを求めたり、政権交代を叫んで闘っていても、どこかにもどかしい想いがあった。「世の中がウキウキするために闘っているのにそうならない。運動も男性中心、権威主義的で、女性の人権はなおざりにされていた」。家父長制は家庭だけではなく、平等を求めているはずの運動のなかにも存在していた。 続きは本紙で...


キョンスン

1963年生まれ。大学卒業後、工場労働や文化運動に携わった後、フィルム制作会社設立。マイノリティーの視点から撮ったドキュメンタリー作品を制作。『レッドマリア』は10月下旬、東京・シアター・イメージフォーラム(渋谷)で上映。詳しくはwww.redmaria.jp 

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