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インタビュー

映画『台湾アイデンティティー』監督の

酒井充子さん

  • 2013.09.25
  • 聞き手…梅山美智子
  • 撮影…落合由利子

酒井充子さん

私が感じたことを、体験してほしい

 かつて日本が台湾を統治していた時代を生きた人たちが、それぞれの人生を語るドキュメンタリー映画『台湾アイデンティティー』が夏に公開された。  監督の酒井充子さんが台湾に興味を持ったきっかけは、新聞記者をしていた頃、たまたま出かけたひとり旅。台北近郊の観光地・九?の古い街並みを歩いていたら、見知らぬ高齢の人に日本語で話しかけられた。  「日本と台湾の歴史について、教科書レベルの知識しか持っていなかったし、統治時代に生きていた人が今もなお台湾にいらっしゃるということを考えたこともなかった。自分があまりにも無知だったことに驚き半分、少し怒りも感じて」  台湾のことがもっと知りたい。そして、自分と同様に台湾のことを知らないほかの人たちにも知らせたいと思った。  「誰もやらないのなら私がやらなくてはと、なぜか、深い勘違いをしてしまったんですね。妙な責任感も芽生えつつ」    もともとは、スポーツが大好きだった。大学卒業後、エンジニアリング会社に3年勤めたが、サッカーの記事が書きたくて新聞社に転職。だが新聞記者になってからは、スポーツではなく映画関連の仕事をすることが多かった。映画に興味を持ち、映画づくりをするために新聞社を退社したのが2000年。ちょうど台湾との出合いが重なった。  記者をやめてからは、映画宣伝の仕事をし、劇映画の撮影で弁当の数をそろえて調達をしたり、ドキュメンタリー映画監督のもとでスタッフとして働いたりと、映画づくりの現場で製作を一から学んだ。その間に台湾に通い、取材もした。文化庁に助成金を申請し、07年に初監督作品『台湾人生』の企画が通ってからは、09年の公開に向け、急ピッチで制作が進んだ。 続きは本紙で...


さかい あつこ

1969年、山口県生まれ。大学卒業後、北海道新聞記者を経て、2000年からドキュメンタリー映画、劇映画の製作や宣伝にかかわる一方で台湾を取材する。初監督作品『台湾人生』、13年春『空を拓く 建築家・郭茂林という男』、著作に『台湾人生』(文藝春秋)がある。

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