WOMEN'S DEMOCRATIC JOURNAL femin

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インタビュー

中国民族の心を表現するダンサー

松田育さん

  • 2013.07.25
  • 聞き手…岡田真紀
  • 撮影…落合由利子

松田育さん

私にとって踊りは「言葉」です。

 日中友好の集まりで松田育さんの姿を見て、心をぐっとつかまれてしまった。初めて見る踊りなのにどこかなつかしく、優雅で美しいのだが、それだけで言い表せなかった。  「民族の踊りって、目で会話するんですよね。お客さんに目で合図して『そっちへ行くよ?』と。目をいちばん使うのは、ウイグル族の踊りですね」  タイ族は身体の曲線で女性性を強調。人指し指と親指の先を合わせて、南国の花や小鳥を表す、かわいい踊り。反対に北のモンゴル族は、広い草原をかける騎馬民族らしく、大きくのびのび体を動かす。男と女の踊りも、また違う。  「中国はひとつの国家として成り立っていますが、各民族、地域で異なる文化があって、踊りが生まれた背景も、とても興味深いんですよ。日本でもほとんど知られていないから、踊りを通じて知ってもらいたいと思っているんです」と、松田さんは目を輝かせて話す。          埼玉県の「自由の森学園」で6年間、中国国立中央歌舞団の元トップスター、イェン・ジョンファンさんから、古典舞踊と民族民間舞踊を習った。  18歳で単身、中国に渡り、北京にある中央民族大学に留学。  「踊っているのに本場を知らないなんて、かっこ悪いな」というのが留学の理由で、舞踊家になることまでは考えてなかったという。  最初は言葉の壁がつらかった。タクシーでは日本人客と見ると靖国参拝をどう思うか、と聞いてくることもしばしば。  「話せないうちは先輩からのアドバイスにしたがって『遺憾に思います』と答えてました(笑)。知識のある友人が『戦争では迷惑をかけたけれど、戦後は日本もODAでお金出してきた』と言ったら運転手さんが『それは知らなかったな』とビールをおごってくれたという話も。中国の人たちは、思ったことは遠慮なく口にするけれど、わりと頭は柔らかいんです」 続きは本誌で...


まつだ いく

1988年生まれ。中学、高校で中国国立中央歌舞団出身の舞踊家に師事し、18歳で北京の中央民族大学に2年間留学。現在はダンサー、大学の非常勤講師など幅広く活動。8月には埼玉新都心、水かけ祭りでステージに出演。ブログはhttp://ameblo.jp/uki2101

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