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インタビュー

児童養護施設に学習支援する3keysの

森山誉恵さん

  • 2013.07.05
  • 聞き手…赤石千衣子
  • 撮影…飯田典子

森山誉恵さん

どんな環境にいても十分な教育を

教育格差の下にいる子どもたちに学習支援をするNPOの代表、森山誉恵さんがその活動を始めたのは、大学2年のときに近くの児童養護施設にボランティアとして行ったのがきっかけだった。  「中学2年生の女の子の勉強を見たのですが、彼女はひとり親家庭で育ち、お母さんが仕事を掛け持ちして4人の子どもを育ててきた。中学2年で勉強について行けず、学校にも行かなくなって、タバコとか吸うようになり…。でもそういう状況になったのは子どもの責任ではない。とてもかしこい子で、大人をよく見ていた」  森山さんは、豊かと言われる日本社会の問題の一つの象徴がここにあると思った。  当時は児童養護施設のボランティア派遣の情報がなく、またボランティアと受け入れ側のミスマッチが起こり、その結果、子どもたちを傷つけてしまっているのではないかとも思った。  児童養護施設のボランティア派遣の学生団体「3keys」を立ち上げたら、最初に50件以上の問い合わせがあった。  「やりたい人はこれだけいる」と思ったという。  学生団体として続け、大学卒業と同時にNPO法人化した。  「お金にならないこと、よくやるよね」という周囲の反応。小さいときから英語を習わせ留学までさせたのにと両親の顔は曇ったが、これまでの経験があったからこそ、この事業が生きると思った。  14歳まで母の故郷である韓国で育った森山さん。その後、日本で暮らすようになり、高校時代はアメリカにも留学する。小学生のとき、韓国では日本人だということでいじめられたし、どの国でも変人扱い。  「ある国の常識とされているものは絶対的なものではないと思うようになりました」  大学は慶応義塾大学政治学科へ。しかし政治よりもビジネスの方に力があるように感じ、国際ビジネスコンテストの運営に参加。企業でインターン活動もしたが、更なる物質的豊かさの追求よりもやるべきことがあると思った。非営利活動に目を向け、教育・福祉の分野へアクセスした。 続きは本誌で...


もりやま たかえ

1987年生まれ。14歳まで母親の国・韓国で育ち、日本へ。大学入学後、ビジネスに関心をもつ。その後、児童養護施設へ学習ボランティアを派遣する活動を始め、NPO法人3keysを立ち上げる。http://3keys.jp。「まなボラ」とマンスリーサポーター募集中。

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