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インタビュー

沖縄・高江の住民を撮った「標的の村」を制作

三上智恵さん

  • 2013.06.05
  • 聞き手…清水さつき
  • 撮影…宇井眞紀子

三上智恵さん

揺るぎなく。大事なものはここにある

 沖縄・辺野古の米軍基地建設反対の闘いを追った「海にすわる」、沖縄戦と靖国合祀を題材にした「英霊か犬死か 沖縄靖国裁判の行方」など、問題の核心を突く骨太のドキュメンタリー番組を沖縄の放送局で作り続けているディレクターであり、アナウンサーの三上智恵さん。(本紙2月5日号4面にも寄稿)  制作した番組「標的の村 国に訴えられた東村・高江の住民たち」(オスプレイ飛来が予定される高江のヘリパッド建設に反対する人々の姿と、国が彼らを訴えた事実を伝える)が、今年2月、東京の映画祭で上映された。言葉を選びつつ話す三上さんは、華やかでバイタリティーあふれる人だった。  初めての沖縄体験は12歳のとき。聞き取れない言葉、慣れ親しんだ西洋音楽とは違う異質な独特の和音、家のような形の墓などに強烈なカルチャーショックを受ける。ミイラ嫌いなのに遺体や人骨が眠る墓の周りを恐る恐る歩き回った晩、高熱と吐き気に襲われた。翌日も南部戦跡を見学し、「土が赤いのは戦争で死んだ人の血を吸ったから」と聞き、もっと具合が悪くなった。ところが帰途についた途端、けろっと治ったという。これはたたり? 「もう沖縄には行かないと固く誓ったんです」と笑う三上さん。  でもその逃げ出したいほどに気味悪い気持ちが、持ち前の好奇心から日々沖縄のことを考える生活に変わっていった。  高校で進路に悩み、通信教育の質問コーナーで問うと、「あなたが好きなのはズバリ民俗学です」と答えが届く。大学ではその民俗学を専攻し、講義中心の充実した学生生活を送った。バイトは時給の高い、モーターショーなどでしゃべる仕事を選んだ。後にこれが役立つとはつゆ知らず…。民俗学が心底楽しく、大学院へ進むつもりだったが、先輩から「このまま院に来ても私みたいな貧乏になるだけよ。三上さんだったら荒稼ぎできそうだから、テレビ局に入ったら」とアドバイスを受ける。 続きは本誌で...


みかみ ちえ

1964年、東京都生まれ。家族旅行で沖縄と出合い、シャーマニズムや民俗学に興味を持つ。87年から大阪・毎日放送に、95年から沖縄・琉球朝日放送に勤務。2010年「放送ウーマン賞」受賞。「標的の村」は劇場版に再編集し、今夏から公開予定。自主上映も募る。

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