WOMEN'S DEMOCRATIC JOURNAL femin

  • HOME
  • >
  • インタビュー

インタビュー

岩手復興を願う「三陸春風の会」の

粒針文子さん

  • 2013.02.15
  • 聞き手…大橋由香子
  • 撮影…飯田典子

粒針文子さん

胃袋から応援したくなるはず

 「岩手の三陸沿岸のおいしい食べ物を、みんなに伝えたいんです」と話す粒針文子さん。去年の秋、ふぇみん会員と企画した岩手復興ツアーのガイド役をつとめ、名刺には「次世代環境健康学トランスレーター、岩手県環境アドバイザー、岩手県地球温暖化防止活動推進員、盛岡市ボランティアガイド、ニット工房アトリエf.主宰」といくつもの肩書きがある。果たしてその正体は?  岩手県内陸部の花巻生まれだが、教員だった母の仕事で、小学4年生まで沿岸部の田野畑村で育つ。単身赴任の父が盛岡から買ってきたケーキをお裾分けすると、翌日には搾りたての牛乳や野菜が届く暮らし。肥だめに足をつっこんだら海の水で洗い、のびのび遊んでいた。  10代は盛岡で過ごし、大学進学で東京に行く。テレビの制作会社で海外取材コーディネートや脚本書きもした。ハードに働いていたある日、アレルギーを発症する。  「仕事場に行くと、首から下にじんましんが出るようになったんです。化学物質の影響について調べ、水や環境について研究するにつれて、山と川と海がある岩手の環境を守りたい、今ならまだ間に合うと思うようになりました」  2010年に盛岡にUターンし、環境学習の受託NPOとして講演し、合成洗剤が不要なアクリル糸たわしを編む活動を広めた。日々の暮らしで何に気をつければいいのか、人々がパニックにならないように伝えるのが、環境健康学トランスレーター(翻訳者)だという。  「病気の人を治すのがお医者さんなら、環境の仕事は、できることなら病気にならない状態を生活のなかでつくっていくことですね」  これから三陸の食文化を探しに行こうと計画していた時、大地震と津波が起きた。 「国道を横断しないといけない学校が避難場所で、停電で信号がついてない状態では、お年寄りは怖くて行けません。すぐ近くの浄水場が自家発電で灯りと暖房があったので、避難所として提供するよう直談判に行き、町会長さんも交渉してくれて実現しました」 続きは本誌で...


つぶはり ふみこ

1964年、岩手県生まれ。映像制作関連会社でプロデューサー、ディレクターとしてDVD等を制作。長崎で被爆した柿の木2世を世界に植える樹木医のドキュメンタリーも制作。2010年から岩手で、環境学習講師や復興ツアーのコーディネートに従事。

【 新聞代 】(送料込み)
 1カ月750円、3カ月2,250円
 6カ月4,500円、1年9,000円
【 振込先 】
 郵便振替:00180-6-196455
 加入者名:婦人民主クラブ
このページのTOPへ