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インタビュー

沖縄を拠点に「合意してないプロジェクト」で発信

阿部小涼さん

  • 2013.02.05
  • 聞き手・撮影…清水さつき

阿部小涼さん

「占拠する?」「じゃ、テント張ろう」

 琉球大学の阿部小涼さんの研究室のドアを開けると、真っ先に目を引くのが友人のキューバ土産という、チェ・ゲバラのフラッグ。ラテンアメリカ関連のサブカルチャー本やDVD、CDも所狭しと並んでいる。  阿部さんが参加する、米軍基地や沖縄の社会問題に関して発言し行動するグループ「合意してないプロジェクト」。この風変わりな名前にひかれて、沖縄を訪問する機会に話を聞いた。  北九州市の門司で生まれた。理系の姉たちと異なる分野で、他人とも違うことをしたいと社会学を専攻し、プエルトリコの社会や文化を専門に選んだ。「エスニック・スタディーズが隆盛になってきたころで、多人種性、多文化性を問う新しいテーマだった」。その後、政治、経済、文学、メディア、文化人類学といった学問領域を横断的視点で分析する「カルチュラル・スタディーズ」が登場。これが自分の分野だと直感した。  入学した大学では教員が当たり前に政治的発言をしていて、それが今の自分につながっていると言う。  99年に琉球大学に就職。2003年から研究のため、2年間ニューヨークで暮らした。04年4月、辺野古沖でボーリング調査が始まり、反対する人々の座り込みが始まった。8月には沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落。一連をインターネットで見ていて、「今は沖縄を離れているけど、帰ったら早く現場に行きたい」と強く思った。  帰国して、辺野古の座り込み現場へ。ヘリ墜落1周年シンポが沖縄国際大学で開催され、すごくたくさんの参加者が怒っていた。「大学のキャンパスに落ちたのに、何もできなかった。大学教員はいったい何やっているんだ!」という発言があった。那覇の飲み屋で何かやらなくっちゃと友人たちと考えたアイデアが「合意してないプロジェクト」(以下、GP)だった。05年10月の米軍再編に関する日米合意に、「(沖縄の民衆は)合意してない」と宣言し、県内の教員や学生、市民とで立ち上げた。 続きは本誌で...


あべ こすず

1967年、福岡県生まれ。琉球大学教員で、専門はカリブ海域地域研究。「合意してないプロジェクト」http://www.projectdisagree.org/ の呼びかけ人の一人。今年は組合の仕事も重なって多忙。「裏庭計画」で育てる野菜は、春に収穫して学生たちと食べる予定。

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