WOMEN'S DEMOCRATIC JOURNAL femin

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インタビュー

シングルマザーの就労を支援する企業の社長

佐藤有里子さん

  • 2012.11.25
  • 聞き手…大森順子
  • 撮影…井上ゆきこ

佐藤有里子さん

小さいけれど必要な会社を

 母子家庭の就労支援を行っている人材派遣会社、社長は女性で支店まで出していて売り上げもそこそこあるらしい…最初聞いた時は、にわかには信じられなかった。何かあるんじゃないか…。そんな疑いを胸にお会いした佐藤さんは、とても気さくで感じの良い女性だった。そしてますます疑問がわいた。どのようにして、母子家庭の支援を行っているのかと。    会社「キャリア・リード」設立から10年、バリバリ働くキャリアウーマンというイメージの佐藤さんだが、男尊女卑の考えが根強い九州の田舎で結婚し、〝本家の嫁〟として長年暮らしていた。夫は暴力をふるい、金遣いは荒く、借金取りが次々とやってくる日々。赤ん坊だった一番上の男の子を抱いて、何度も川辺に立ったという。  もともとからだが弱かった佐藤さんは、2人目の子を帝王切開で産んだ時、たまたま同室だったおばあさんと仲良くなった。「そのおばあちゃんがね、佐藤さん、あの窓から見える葉っぱ何に見える?と聞くの。私が、ただの葉っぱにしか見えんよ、と言うと、私には佐藤さん早く元気になってね、と言うとるように見えると、って。まったく赤の他人が、こんなに励ましてくれる、私のことを思ってくれる。人を恨んでいた自分が小さく思えたのよ」。そして、佐藤さんは心に誓う「元気になったら、人の役に立つ生き方をしよう」と。  元気になった佐藤さんは、運送会社の事務のパートを見つけ、働くようになった。その会社には、倉庫でシングルマザーがたくさん働いていた。昔から世話好きな佐藤さんは、お茶やお菓子を持っては倉庫に行き、シングルマザーたちと仲良くなり、苦しい生活の話をたくさん聞いた。そして、今度は「この人たちがもっとちゃんと生活していけるような仕事をつくりたい」と思うようになった。 続きは本誌で...


さとう ゆりこ

福岡県久留米市生まれ。短大を卒業後、保育士として勤める。1992年に男の子、94年に女の子が生まれる。2002年、有限会社キャリア・リード設立。06年、久留米市から母子家庭支援事業を受託。12年、母子家庭の子どもたちの支援のため、「NPOわたしと僕の夢」を設立。

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