自治労音協通信

 4面  NO42号/2001.1.1発行

まいふぇばりっとびーとるず その5 

UNCLE  吉田 隆(全逓音協事務局長)いよいよおしせまってきまして、筆者の本業(郵便配達)もこれから忙しくなる一方です。さて今回はビートルズの演奏に焦点をあててみましょう。

● ジョン・レノン

まずはジョン・レノンですが、御存じのようにビートルズは4人編成で、ドラム、ベースにギターが2本です。これはちょうどヴェンチャーズと同じ編成でリードギターとリズムギターに分れています。初期の頃はおそらくジョージよりジョンほうがギターがうまかった筈ですが、リードヴォーカルという性格上リズムギターにまわったのでしょう。
初期の頃のジョンの演奏と言うと「I Feel Fine」のイントロに代表されるように、「リフ」の独創性があげられます。
聞いたことはあると思いますが、あの「リフ」はD7のハイコードを押さえたまま、小指だけを動かして「リフ」を構成しています。
慣れないと小指が引きつりそうになりますが(笑)ビートルズ以前の特にブルースコードのロックでも小指を使った「リフ」が使われていました。チャックベリーの「Rock Around A Rock」等はルートのコードで1度+5度-1度+6度-1度+セヴンス-1度+5度のセットを1小節として弾かれています。これも慣れないとローコードでは小指が引きつりそうになります。

● ポール・マッカートニー

つぎにポール・マッカートニーですが、彼もまたギター出身のベーシストでかなり独創性の高いベースラインを弾きます。これは私の想像ですが、以前に私もベースを弾きながらコーラスをやっていたことがあり、その時の経験から言うと、ベースラインはルートが多くメロディラインとはかけ離れていて非常に歌いにくく、弾きにくい。ということでベースラインをメロディの低音部と似通ったものに変えたところ歌いやすく、弾きやすくなったことがあります。
もちろんベースラインも独創的なものになり全体としても違和感がありませんでした。ポールがそういう苦肉の策をとったとは思えませんが、彼のベースラインはコードにとらわれずメロディ重視のように聞こえます。ベースには珍しくハンマリングやプリングオフを多用しているのも特徴です。

● ジョージ・ハリソン

次にジョージ・ハリソンですが、彼こそ我々アマチュアの鏡、努力の人です。初期の頃はお世辞にもうまいとは言えなかったプレイが時がたつにつれ目に見えて向上していきます。リードフレーズもチャックベリースタイルでちょうど「I Feel Fine」の「リフ」のようにコードを分解したものが多く、リズム感も決してよくはなかったものが、中期からはC&W風を取り入れ、後期はインド音楽を取り入れたりして段々よくなっていきます。エリック・クラプトンとの出合いも向上に役立っていますね。

● リンゴ・スター

おしまいはリンゴ・スター、彼もジョージと同じくビートルズとともに成長した人ですね。ファーストシングル「Love Me Do」のレコーディングではどうしてもうまくいかずドラムだけはスタジオミュージシャンを雇い、彼はタンバリンを叩いていた、というのは有名な話です。
しかし、成長するに従ってその重い、タイトな音色は独特なものを生み出していきます。タムのチューニングも低く、ミュートもしっかり効いていて今でこそ当たり前の「ズン」とくるサウンドを当時からだしていました。スティックの持ちかたでフランス式、左手も右手と同じ持ちかたを採用したのも彼が最初かと思います。

このようにビートルズはそのオリジナルメロディも秀逸ですが、それをより引き立たせる演奏、サウンドというものが重要な要素だったわけです。そしてメロディや歌詞だけでなく楽曲全体をとらえるという現代の傾向のもとにもなった存在と言える訳です。我々の音楽もそういったとらえかたでいけばもう一皮剥けるのではないかと思いますが。--
          (つづく)

*********UNCLE***********
全逓音協uncle@joy.hi-ho.ne.jp
http://www.joy.hi-ho.ne.jp/uncle/
全逓文化サークル
PXI11166@nifty.ne.jp
http://member.nifty.ne.jp/fromus/

新入会員紹介コーナー

☆中村 充宏(宮崎県)


一九七四年六月六日生まれ。宮崎県出身。中学生の頃に地元イベントでフュージョンバンド「CASIOPEA」の演奏を聞いて以来、フュージョンに傾倒する。好きなバンド・アーティストはCASIOPEA、安藤まさひろ、デヴィッド・サンボーン等。中学から大学までは吹奏楽でバスーンおよびサックスを担当。
皆さん、お初にお目にかかります。この度自治労音協に入会しました中村充宏と申します。
山間部の浄化槽普及や廃棄物・公害問題、狂犬病予防等、様々な仕事で、住み良い町を目指して一つ一つ勉強をしている毎日です。
自治労も職場もまだ1年目ということで、右も左もあまりわからない状態でしたが、ふとしたきっかけから自治労に音楽協議会があるということを知り、半ばライフワークとなっている音楽をもっと深く楽しく知ることが出来ると思い、入会させていただきました。
音楽活動家養成講座というものが有るようですので、ぜひとも参加したいと今から胸を躍らせているところです。生演奏自体はあまり上手くないと自己評価しているのですが、音を奏でることの楽しさをもっと知りたいと思っています。

(プロフィール)
大学・フリーター時代はバンドメンバーの募集が捗らず、そこから打ち込み等のシンセサイザーも手をつけ始め、現在は月1度のペースで地元の同好者とセッションや録音などを行っています。それ以外は自宅で機材を駆使したデスクトップ・ミュージックも行っています。
主要楽器はウィンドシンセ。あまり聞き覚えの無い方もいるかも知れませんが、T-SQUARE等で使われている、ソプラノサックス状のシンセサイザーです。
主に聞く曲は、フュージョンのほかは映画音楽、ドラマのBGM等、インストゥルメンタル物が主流です。
若輩者(?)の私ですが、積極的に活動して、聞く人も楽しめるような演奏を目指したいと思います。皆さん応援・ご指導よろしくお願いいたします。

今年の冬は北海道に行こう!

☆旭川にバー『フィレイン』オープン

旭川にお出かけの際は、ぜひお立ち寄りください。日曜は休業日です。営業時間は、午後七時半から午前一時まで。住所/旭川市3条6丁目(2・3仲)M-BOXビル
TEL0166-27-8520
http://homepage2.nifty.com/fillin/

日音協北海道支部の仲間がオーナーのペンション「あいらんど」[あいらんどご案内]
 電話・ファックス 0136-23-4322
 携帯 030-395-121
メール:island_k@f5.dion.ne.jp
 北海道蛭田郡倶知安町字山田
 163-27
  石川美行、加鶴子


●目次ページに戻る

●タイトルページに戻る

●1面に戻る

●2面に戻る

●3面に戻る

●5面に進む