パキスタンの核実験に抗議、イスラエルの核保有は見逃し

イスラエル核疑惑国って何?


1998.5.29. E-mail再録。若干加筆

 臍曲りの木村愛二です。

 これを最後まで読むと、血圧が上がって危険な人がいるかもしれないが、こちらも血圧上昇中、核実験ほどの犯罪的所業ではないのと思うので、対抗上、仕方がない。

「読売ヨタモン、毎日マヤカシ、朝日エセ紳士」という、おそらく戦前からのきつい駄洒落があるが、私は現在、経済記事を重視して「財界紙」日経を自宅で見ている。

 昨晩、米軍放送で聞いたパキスタン核実験について、今朝、日経は珍しくトップに黒地紋白抜きゴシック(スポーツ紙印刷現場証言。これが一番目立つ)で報じ、「世界で7番目の核兵器保有国」と記した。この「7」にはイスラエルは入っていない。他の大手新聞も放送の報道の仕方も、おそらく同じであろう。違っていたら教えて欲しい。

 イスラエルの核兵器保有については、アメリカ国籍のユダヤ人、セイモア・M・ハーシュ著『サムソン・オプション』(文芸春秋、92)などで知る人ぞ知る状態。イスラエル支持の立場の『ユダヤ人に対する秘密の戦争/西側スパイはどのようにユダヤ人を裏切ったか』(94,日本語訳なし。拙著『アウシュヴィッツの争点』で簡単に紹介)でも認めている。これを無視するのは、シオニスト・ロビーにマインド・コントロールされた痴呆(「地方」のワープロ・ミスではない)報道でしかない。インド、パキスタンはもとより、アラブ諸国でも笑い者である。

 軍事技術は本来、機密に属する。アメリカのマンハッタン計画は国内でも超極秘だった。その国が否定または韜晦しているから「疑惑」で済ます報道の仕方は、結果として、一番悪質な欺瞞専門、大嘘付き国のトボケ得を許すことになる。

 イスラエル、その核兵器開発に協力したフランス、見逃して巨額の軍事経済援助を続け、連合国(国連の正しい訳)で拒否権行使を何十回も行使したアメリカ、この3国をこそ経済制裁せよ!

 もともと、いわゆる原水禁運動の担い手には、われこそは日本の平和運動の本家なるぞ!という臭みが強かったのだが、その実情は混乱の極みだった。

 かつて日本共産党は、ソ連、中国の核兵器を「破邪の剣」として擁護する決定的な誤りを犯したが、その誤りの責任者は居座っている。「どぶん」「ざぶん」の高級官僚よりも図々しいではないか。

 かといって、「いかなる国の核実験にも反対」を唱えた社会党系の運動も、その実情は、本家争い、運動の私物化の極みだった。

「左」に並んでいれば信用するというメダカの群れ水準では、「百年清河を待つ」ことになる。

 どだい、「ガス室」謀略も見抜けず、米日政府と同じ主旨の抗議しかしない疑似平和運動は、自分を良い子だと思い込めるようにするための免罪符ねだりでしかないのではないか。

 孫子「謀攻篇」の今日的重要性についての私見は、わがHPに簡略に記してある。


mail-2 1998.5.30 E-mail再録

「核実験問題衝撃意見HP入力宣言」

 臍曲り自称名探偵の木村愛二です。

 昨日、パキスタン核実験抗議に関して、イスラエルの核保有を指摘し、抗議運動に水を差すと言われ兼ねない問題提起をしたが、実は、さらに激論を呼ぶ考えを発表したい。mailでは言い尽くせないので、本日以降、わが「字ばっかり」HPに入力を開始する。

 この問題では、連合国(国連の正しい訳)体制の一翼をなす国際司法裁判所に核兵器禁止を提訴した運動の日本事務局を担っていた池田真規弁護士とも、激論を交わした経験がある。決して、昨日や今日の思いつき議論ではない。

 私は、今から35年前に、民放労連関東甲信越地方連合会の共闘担当執行委員として、労組の民主的強化のためのサークル運動育成に努力した。その中には、日本テレビを中心とする「原水禁」の会もあった。広島出身者がいたりして、30名を超える会員がカンパで広島の大会に代表を派遣し、報告会をスタジオで開いたりした。

 そこへ起きたのが、社会主義国の核兵器に関する社会党と共産党の評価の違いであり、そこからねじりくねった運動の大分裂である。一方では美濃部都政などがありながら、無惨にも60年安保の遺産は食い荒らされ、ごらんの通りの事態となった。

 だから、人間機械論で説明すると、私の場合には、疑問入力が強いのである。社会党は「いかなる国の核実験にも反対」だったから正しいのだが、今は「無き」組織である。共産党は正直な反省をしていない。

 そこで、翻って考え直すと、原水禁運動の原点は当時の私の住処があった杉並区の主婦の素朴な活動にありということになっているのだが、それは本当なのだろうか。または、本当だとしても、原水禁運動の出発点で、反米運動としての偏りを持っていた可能性はないのだろうか。

 事実、社会主義国の原爆を「破邪の剣」と評価した共産党は、国際的にも、中国の「革命は銃口から生まれる」という公然たる宣言、近年明らかになった朝鮮戦争の金日成他の軍事冒険主義で証明されるように、すべての武器保有と戦争を禁止せよという絶対平和主義を取っていなかった

 人類史を紐解くと、すでに古代、釈迦は、「干戈無用」を説き、エジプトでは「投げ刀」(ブーメランの原理)が、今の用語でいうと「残虐兵器」として禁止された。このどちらの原理が正しいのか。私はいわゆる「残虐兵器禁止論」を、戦争を続けたい勢力の大衆欺瞞の譲歩であると断定する

 核兵器だけを特殊扱いするために原水禁運動が編み出した大衆欺瞞の理論の極致は、「子孫にまで影響を及ぼすから」、というものであるが、私はこれを、「理屈と膏薬はどこにでも貼り付く」という警句で一蹴する。殺人は、どのような手段によってであろうと、許すべきではない。殺されたら最後、子孫を残すことすらできないのだ。この原則を忘れた運動には、欺瞞が潜んでいる。


アメリカの二枚舌に進む

パキスタンの「核」資金の出所 ➡ソロスの背後の大物・アイゼンバーグ(三浦英明)
 1970年代、米CIAとイスラエル・モサドが所有し、麻薬のマネーロンダリングを行うアメリカン・バンク・アンド・トラスト(ABT)から導入した資金でアイゼンバーグは、パキスタンに原子力発電所を建設する秘密プロジェクトを実施した。 (中略) ところが、このへんが面白いところだが、アメリカとイスラエルは、パキスタンが原爆を開発しつつあると、攻撃のキャンペーンを張った。そのわけは、イスラム世界の原爆開発に手を貸しては駄目というメッセージを世界に送るため、一種の策略としてパキスタンに原発を売った。アラブやイスラムが原子力に手を出せば、西側にとって脅威となるとの風潮を生み出したかったわけである。