『亜空間通信』178号(2002/03/03) 阿修羅投稿を02.12再録

米謀略鍵言葉「テロ」合唱し報復反対遠吠幼稚肩書人種が群れメディア規制反対

送信日時 : 2002 年 3 月 3 日

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『亜空間通信』178号(2002/03/03)
【米謀略鍵言葉「テロ」合唱し報復反対遠吠幼稚肩書人種が群れメディア規制反対】

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 転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 昨日(2002/03/02)、「日本プレスセンターったら偉っそうな亡国植民地根性片仮名語の名の会館」で開かれた「メディア規制三法案反対緊急集会」の報告と論評の続きである。

 実は本日(2002/03/03)、ああ、ここでもまたか、と唖然、いや、最早、呆れもしないが呆然、寒心の至りとなった。上記集会で配られた資料を袋から引っぱり出して見たら、下記のアピールの全文があった。ところが、読むと、以下には入っていない問題の言葉、「米同時多発テロ」が、アピール文には歴然と入っていたのである。

メディア総研維持会員のみなさま

 メディアに対する法的規制の網が掛かろうとしている今、有志が集まり「表現の自由とメディアの自主・自律を擁護し、一連の規制立法に反対するアピール」について賛同を広く呼びかけています。呼びかけ人は下記の方々ですが、メディア総研事務局他が賛同署名取りまとめを行っていますので、維持会員の方にもお知らせする次第です。アピール文は添付ファイルで送ります。

 アピールにご賛同いただける場合は、折り返し、賛同のご意志をメールにて返信していただければありがたく存知ます。

 第一次集約は、3月1日となっており、このアピールは賛同人のお名前ともに公表いたします。(もちろんそれ以降も引き続き賛同を集めます)

 よろしくご検討ください。

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拝啓 時下益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。

 去年国会に提出された個人情報保護法案に加えて、今国会では人権擁護法案、青少年有害社会環対策基本法案と、いわゆる「メディア規制3点セット」がそろって審議入りする情勢が差し迫ってきています。いずれも、メディアやジャーナリストの活動に法的な制約を加え、市民の表現の自由や知る権利を侵害して、個人の内面や活動を国家の監視下に置くことを容易にするものです。

 これに対して反対の声を上げ、法案の撤回・見直しを要求するべく、昨年に引き続いてアピールを作成しました。今回も、メディアの現場や表現活動に関わる方々、心ある市民の皆さんにアピールへの賛同署名を募りたいと思います。

 アピールをご検討いただき、趣旨に賛同される方はお名前と、公表する際の肩書き、この問題に対するご意見があればご記入ください。団体ではなく、個人としての署名をお願いします。署名は、FAX、e-mail、郵送で受け付けます。

 大変急なお願いで恐縮ですが、3月1日(金)を第一次集約とさせていただきます。もちろん、これ以降も署名活動は続けますので、引き続きご協力ください。よろしくお願い申し上げます。

 敬具

 2002年2月22日

呼びかけ人(50音順)

石川明、猪瀬直樹、井上ひさし、岩切信、右崎正博、梅原猛、奥平康弘、桂敬一、小中陽太郎、佐野眞一、清水英夫、須藤春夫、隅井孝雄、関川夏央、田島泰彦、辻井 喬、服部孝章、原寿雄、前澤猛、三好徹、森詠、吉田司[後略]

 以上で引用終わり。

 そこで早速、以下の「追加意見」(若干訂正)を送った。

 木村愛二です。

 当方、臍曲りのiMacのため、マイクロソフト製らしき添付書類を開くには別途のPCに移さないとならないので、一応の賛同を記したアピールに「同時多発テロ」とあるのを、本日まで知りませんでした。

 これは謀略の鍵言葉(亡国植民地根性片仮名語では「キーワード」)なのです。「テロ」は、日本においてさえ、「アラブ・イスラム過激派」と結びつくように事前のメディア教育が行き届いていて、これを聞くと「パブロフの犬」たちが、涎を垂らして反射運動をするのです。

 この問題は極めて重要です。私は、この現象を、本日、【米謀略鍵言葉「テロ」合唱報復反対遠吠幼稚肩書人種が群れてメディア規制反対】と題し、文章化し、発表します。

 米謀略の手口の最近の実例を示すと、湾岸戦争では、イラクの「侵略」を認めさせるのが第一段階でした。ユーゴ戦争では「民族浄化」でした。今度は「テロ」です。それに加えて、これでもかこれでもかと、「残虐」云々の小道具がばらまかれます。

 同じ東大名誉教授でも、中東史の大御所、板垣雄三さんは、慎重な表現で、「誰がやったか分からない事件」と表現し、アラブ諸国での報道振りを紹介していますが、それでも「また陰謀論」と中傷されると嘆いていました。要するに、「テロ」と呼ばないと「お前はテロを糺弾しないのか」「テロリストの味方か」と脅し、報復攻撃は当然として第二段階に進むのが、アメリカの手口なのです。

 第一段階で事実上のアメリカの手先になっていて、第二段階で「戦争反対」などと泣き言の負け犬の遠吠えをしても、何の役にも立ちません。

 こんな簡単な心理操作の手口が分からない幼稚な連中が、教授だの何だのと肩書きを振り回して、結局はアメリカの謀略の手先になっているのです。私は、そのことを拙著、『湾岸報道に偽りあり』では、「ジャーナリスト」について、「歪め屋が放つ弾丸に脳天を射ち抜かれ、自分では気付かず手先になる」という比喩で表現しました。

 本日初めて昨日の集会の資料を見ると、明白に「米同時多発テロ」とあるし、この種の表現をしたパネラーに妥当かどうかを問う当日の会場での私の質問に対しても、司会者(JCJ以来、良く知っている背伸び上昇志向の「偽の友」の典型)が勝手に「御意見」と規定し、意図的に回答をさせない不当かつ不愉快な取り扱いをし、それが成功し、無回答だったので、当方としては、パネラーがすべて「沈黙の共犯者」であるとせざるを得ません。

 以上、とりあえずの意見追加とします。でも、実は、二人の老教授をも含めて、彼らの幼稚さと一部の幼稚な見え透いたずるさには、呆れ果てているのです。世間知らずの試験管培養型と悪餓鬼ですね。いやしくも労働組合を名乗るのであれば、「学者」の背後に隠れて、自分が敵の弾に当たらないように戦車の後ろを進む歩兵のような、卑怯な戦い方をしてはなりません。

 以上で引用終わり。

 私は、上記のような一見「幼稚」な姿勢の裏に、前回の題に入れた「肩書き人種も恐米畏縮」の深層心理を見ている。

 集会の主題の「メディアに対する法的規制」に関しては、会場で挙手をして司会者から指名された男性の若者が立って、とつとつと、私生活を侵害し続けて無反省のメディアには、規制反対を要求する権利は無い旨の厳しい批判の気持ちを語った。

 この発言が終わると、会場の参加者の拍手が起きた。私も、上記の司会者やパネラーの「沈黙の共犯」振りで向かっ腹が立っていたから、大きく、間を置いて、これみよがしに、誰にも嫌みと分かるような大拍手をしてやった。

 この若者の発言に対しては、言論法の老学者で元出版者の編集者、清水英夫が、「正しい指摘を含んでいる」としながらも、「権力が規制する」のが問題なのだと注釈した。しかし、発言者は「権力が規制する」ことに賛成したわけではない。無反省なメディアを批判するのが主旨だったのである。老学者の講議然とした注釈は筋違いである。むしろ、この種の集会の主催者に加わるメディア関係者(メディア論で飯を食うアカデミー業界の商売人をも含む)が、まずは詫び、頭を丸めて懺悔してから、一般庶民様に助命の御願いをなすべきなのである。

 私は、もともと、メディアの批判をまともにしない、いや、できもしない連中が、いかにも労働組合の立場だの市民運動の立場だのと及び腰で、しかも、その醜いメディアとかメディア論とかの肩書きを利用しては、一般市民を集めて免罪符作りに身をやつすのを、二重三重に醜い所業なりと痛感し続けてきたから、上記のように、嫌みの大拍手をしてやったのである。

 女性の若者からは、集会名に「緊急」とあるが、「緊急の手段はあるのか」との質問があった。回答は「アピール」署名集めであった。何のことはない。私の主張に基づけば、いやしくも政府に反対する立場を表明する連中までが、それこそ「緊急」の課題である「日本軍海外派兵」から「憲法改正」にまで至ろうとする謀略の最中に、キーワード「テロ」を使って大衆の頭の中に植え込む手先に率先志願して、メディア規制反対の正義の御旗を偉っそうに振り回し、添付書類を読む時間を惜しむ無辜の民から盲判の賛同署名を集めるようなことである。

 まあ、どうせ、もともと碌な運動ではないのだから、勝手にやらせておくか。

 以上。


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