
(c)前田光代
内装が個性的で、芝居上演なども催されるというユニークな医院があると聞き、話を聞きたくなった。精神科医の竹内真弓さんが今年4月、東京・渋谷区に開業した「まゆ こころのクリニック」。院内はピンクや黄色の壁や廊下があり、青や紫の色も使われ、カラフルだが穏やかで緊張がやわらぐ。診察室は暖色系の空間。ここにいると体がポカポカしてきた。「患者さんに良くなってほしくて、全財産をつぎ込んだので、居心地がいいと言われると、うれしいです」と竹内さん。
設計はシュタイナー理論の建築家に依頼した。 「シュタイナー理論は心と体、思考のバランスが取れた全人的な人を育むことを目指します。病院勤務の中で学んだことを生かし、自分が理想とする診療をするために開業しました。現代医学を補完し、色彩や芸術、身体を動かすことで、感覚や心の働きを大切にするアントロポゾフィー医学も取り入れています」
それらの理論に基づき、音楽・歌唱療法や水彩芸術療法等も今後進めようと計画中だ。マッサージで使用するオイルを手につけてもらったら、とてもいい匂い! クリニック名の「まゆ」は自分の名前の一部とシルクのまゆ。「まゆは太陽光を取り込み、中で変化する象徴。自分の心にまゆという安全地帯を作りエネルギーを貯め、いいと思えたら自分から外に出る…そんな願いを込めました」
幼少の頃から精神科医を目指した。「容姿をからかわれた経験や、いじめを見て、なぜいじめるのか、なぜいじめに乗る人もいるのか、人の心に興味をもちました。それに、ぼんやりした性格の自分は手に職をつけないと生きていけないと思っていました」
続きは本紙で...