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• インタビュー

• 2009.04.15
• 聞き手：鈴木京子
• 撮　影：常見藤代

　労働者とは誰か？　正社員中心に進められてきた日本の労働組合運動に対し、そんな根本的な問いを投げつけるように、2008年12月、インディユニオンが結成された。
　インディとは、英語のindependent（独立した、無所属の）から生じた言葉で、インディユニオン（以下、インディ）はフリーランス、自由業、自営業、SOHO（ソーホー＝スモールオフィス／ホームオフィス）で働く人たちの労働組合である。雇用され定額報酬で働く人と違い、委任や請負といった委託によって実績評価などで報酬を得る人たちで、ミュージシャンや映像クリエイター、ライター、システムエンジニア、農業者など職種は様々だ。労働時間などで規定される労働基準法上の労働者とは認められていないが、労働組合法では労働者と認められている。正確な統計はまだないもののインディでは600 万〜900万人と見込んでおり、報酬の未払いや一方的な減額、倒産による未回収などの問題も多い。
　インディの結成は、日本初の業種を問わない個人事業主の労働組合とあって新聞などでも紹介されたが、小林さんが書記長を引き受けた動機は「目の前の人を救うのに、私ひとりではできないこともみんなで知恵を出し合ってできる。政治や社会に言いたいこともここなら言えると思えた」からだ。
　「政治ができることなんて、人を殺さないで生かしてあげることぐらいなのに、餓死者まで出る状況。だからとにかく、身近で困っている人をぎゅっと引っ張って、みんなで仕事の悩みを解決へと向かわせたり、仕事を創りだせればと思った」
　インディが、既存の労働組合の機能を大きく超え、労働相談、事業創出、生協活動を3本柱として掲げるのは、生きることと働くことのすべてを支え合うコミュニティーをイメージして結成されたからだ。

続きは本誌で...

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