
(c)前田光代
「日本では約8割の地域から若年女性が首都圏に流出し、人口減少・地方衰退の一因であると言われています。 でもそれって私たちが問題なんだっけ?」―2024年1月、Instagramの一つの投稿は、最初はさざ波に、後に大きなうねりとなった。
投稿したのは、「地方女子プロジェクト」を立ち上げた山本蓮さん。「地方の若年女性流出問題」と括られるが、当事者である「地方の若年女性」の一人一人の背景や思いは透明化されている。同プロジェクトは、15~39歳の地方出身/在住の女性(トランス女性を含む)にインタビューし、集めた声をSNS上で動画配信している。 「1本目の投稿から反響があってびっくりしました。こんなに私と近い課題を抱えた人がいたんだと励みにもなりました」と山本さん。山本さん自身も、山梨県韮崎市出身・在住の「地方女子」当事者だ。
インタビューした人は120人以上。山本さんがじっくりと話を聞くことで、一人一人の声が立ち上がる。
「地域の行事や集まりで女性ばかりが料理を作り、男性は飲み食いするだけ」「女の子は気の利く人間になりなさいと言われた」「女性の仕事は夫の家計補助としか考えられていない」「性的マイノリティは生きづらい」「『結婚は?』と挨拶代わりに聞かれる」「不妊治療をしている時、日常的にご近所に『子どもは?』と聞かれた」「地元で子どものいない女性は透明化される」…そこから見える地方の課題とは、①地元にある仕事は、ケア労働や非正規労働が多く、やりたい仕事がない。都市部以上の男女賃金格差がある②結婚・出産の圧を感じる③地域の女性役割が息苦しい、だ。
続きは本紙で...