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ふぇみんも参加する「辺野古への基地建設を許さない実行委員会」(以下、「辺野古実」)で活動し、「Stop!辺野古埋め立てキャンペーン」の発起人である加藤宣子さんが、昨年11月、『〈会社〉と基地建設をめぐる旅』(ころから)を刊行した。国際交流を目的に世界各地を巡る「ピースボート」の参加者として、地球一周の旅に出る直前の加藤さんに、お話を聞いた。
2001年から辺野古の新基地建設の反対運動を続けていた加藤さんは、14年夏、辺野古の工事阻止のため、沖縄に長期滞在していた。工事現場を目の当たりにし、基地建設は大手ゼネコンなどの〈会社〉がなくては成り立たず、基地で儲かる仕組みが問題だと考えた。すでに立ち上げていた「Stop!辺野古埋め立てキャンペーン」のメンバーと辺野古の仮設工事を引き受けていた大成建設への抗議を始め、この会社を調べ始めた。 大成建設の前身、大倉組の創始者、大倉喜八郎は〈鉄砲屋〉として財産を築いた。会社は江戸末期から、戦争と関わりの深い企業だった…。
「様々な建設会社が積極的に軍事基地建設に関わり、潤っていた事実を知ったんです。16年に〈ゼネコンと国策〉という勉強会をした際、多くの会社の社史などを読みレジュメを作りました。本を書こうと思ったのは、資料探しに国会図書館に行っても、〝基地建設〟の本がない。一冊も関連本がないなんて、運動の怠慢だ!と思ったから。ゼロを1にすれば後に続く人もいると考えました」
続きは本紙で...