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インタビュー

「霧が丘ぷらっとほーむ」共同代表

根岸あすみさん

  • 2024.9.25
  • 聞き手…中村富美子
  • 撮影…落合由利子

根岸あすみさん

(c)落合由利子

高齢者+子ども×インド の共生団地

うだるような酷暑の昼下がり。インド人の子どもたちが路上に遊び、ヒジャブ姿のインドネシア人の女性が通る。  ここは神奈川県横浜市の霧が丘団地。半世紀ほど前、山林を切り開いて造られた郊外型住宅地の真ん中にある。今、開発当時の子育て世代は老々介護の身となり、団地の3割は外国籍。横浜市がインドのIT企業を誘致したこともあり、インド系住民は800人にものぼる。  日本社会の縮図のようなこの団地の一角に、NPO法人霧が丘ぷらっとほーむが営む「ぷらっとKiricafe」(以下、キリカフェ)がある。共同代表の根岸あすみさんはここで、バラバラだった人と文化を結んでいる。

 

 根岸さんが子育てを機に生まれ育った霧が丘に戻ったのは9年前。まちの変貌に驚いた。  「地域の学校がインド系の学校に変わり、娘たちと公園に行くとインドの子ばかり。言葉の壁なのか、日本の子と交じり合わずに遊んでいて…」  高齢者、外国人、子育て世代。互いに交流がない中で、トラブルも発生していた。インド人の子が暗くなった公園で遊んでいて気になる。夜遅くまで音楽をかけてうるさい、等々。

「お互いを知らないから、そうなるんです。例えばインドでの生活リズムは日本と2~3時間ずれ、夕飯が9時でも普通」。その違いを知れば、折り合いの付け方も柔軟になる。  「祭の季節にインドの人がベランダに飾る電飾も、顔が見える関係になれば『なんだか嫌』から『きれいね』になります」  根岸さんは多文化交流の団体KIC(霧が丘インターナショナル・コミュニティー)を見つけ、忘年会で初めてインドの人と乾杯し、日本の子も外国の子も一緒に言葉なしで遊べるイベントを企画した。  一方、保育園では一人で子育てする仲間が疲弊していた。

        続きは本紙で...


ねぎし あすみ

1984年、神奈川県生まれ。大学卒業後に入社した広告代理店で働きながら、保育園仲間の武蔵幸恵さんとNPO法人霧が丘ぷらっとほーむ(詳細は公式ウェブサイト参照)を設立し共同代表に。2023年1月、コミュニティカフェ「ぷらっとKiricafe」を開く。

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