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インタビュー

パレスチナ支援のアート展を企画

木村りべかさん

  • 2024.6.25
  • 聞き手…伊藤春奈
  • 撮影…落合由利子

>木村りべかさん

(c)落合由利子

社会を動かす表現の力を信じたい

「パレスチナ人があたたかい家で幸せに暮らせますように」。そう願って、アーティストの木村りべかさんが友人のイラストレーター・佐古奈々花さんと5月に神奈川県川崎市で開催した支援アート展「パレスチナ あたたかい家」。100人以上のアーティストが作品を提供し、会場の壁を埋め尽くした。

 

   昨年10月にガザでの虐殺を初めて知り、翌月には東京・新宿で「赤い涙」を描いて追悼する集会に子どもと出かけてパレスチナ人らと悲しみを分け合ったことが大きな経験となった。そして今年1月に新宿のデモで手作り看板を配る「プラカード屋さん」を開き、今回の企画につながった。佐古さんが描いたプラカードは用意した30枚ほどが真っ先になくなった。親が子を抱きしめる姿を、丸いフォルムで描いたイラストだ。「子どもを殺さないで」という普遍的なメッセージだから、柔らかいタッチでいい―無関心層を動かすための手ごたえをつかんだ。

「やっぱりアートの力は大きいなと。プラカードが求められていることも、自分たちにも何かできるとわかったことも励みになりました」  タイトルにある「あたたかい家」は、木村さんの個人的な思い出に根差しているそうだ。

「私の育った環境があまりよくなかったので、ずっと『幸せな家』にこだわりがあって、美大の卒業制作でも『やわらかい家』という写真集を作ったくらい。表現活動でも、何の変哲もない路上の植木鉢とかに人の幸せや日常のこだわりを感じて、作品にしてきました。その全てを奪われたのがパレスチナの人たちで…。だからもう、シンプルに理想を言葉にしたかった」

        続きは本紙で...


きむら りべか

1987年群馬県生まれ。美大卒業前後に写真展などで受賞し、以降は個展やグループ展、イベントなどで現代アートの作品を発表してきた。「生活」をひとつの軸とし、制作や発表を通じた他者との出会い、コミュニケーションを重視している。

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