(c)落合由利子
徳森りまリンダさんは、2018年の沖縄県知事選挙で玉城デニーさんを応援した若者チームの一人として、玉城知事への期待を本紙に寄せてくれた(18年11月25日号)。昨年の衆議院選挙では、沖縄から見た選挙結果を報告(21年12月5日号)。社会を変えたいと活動する沖縄の若い世代だ。 現在は東京で大学院に通いながら、東京と沖縄を行き来している。歴史や社会問題と出合い、学ぶ市民講座「新時代アジアピースアカデミー」では沖縄をテーマにした講座を担当する。
沖縄の大学を卒業後、一時期米軍基地で通訳として働いた。広い敷地に我がもの顔で駐留する米軍を見て、沖縄が今も「植民地」だと改めて知った。24歳の時、沖縄の反戦・平和団体「沖縄平和運動センター」で働いたことで、社会運動に関心を持つようになる。その後東京の大学院へ進み、故・翁長雄志前県知事が15年に国連で「沖縄の自己決定権がないがしろにされている」と訴えた際に同行した。
徳森さんには沖縄にも東京にも、沖縄の基地や政治・経済のあり方に関心が深い仲間がいる。仲間と議論をしていることの一つが沖縄振興計画の問題だ。「振興計画が沖縄経済の自立を阻害しています。振興計画に沿って努力するほど、基地固定化の仕組みに取り込まれていく。補助金に依存しないことで、振興策と基地の受け入れとのバーターから脱して、基地問題の解決につながるのではと、希望を持っています」 国連で提唱されている「人間の安全保障」という考えも政策提言に取り込む。「国家だけでなくコミュニティーや人間の視点から考える『人間の安全保障』を軸にして沖縄から人権や平和のあり方を提起したい。基地問題解決の鍵にもなるのでは」
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