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インタビュー

入管問題や外国人支援に長く関わる

織田朝日さん

  • 2022.1.15
  • 聞き手…栗原順子
  • 撮影…落合由利子

織田朝日さん

(c)落合由利子

絶望感を知ったら逃げられない

 

「送還忌避罪」の導入など、多くの問題点が指摘された「入管難民法」改定案は21年5月、見送られた。入管収容者だったウィシュマさんの死亡事件が報道されるなど、批判が強まったからだ。長年、難民問題に関わり、ボランティアで外国人支援を続け、SNSや集会で発言する織田朝日さんが発信する力も大きかったのではないか。

 

 「私、子どもの頃は勉強もスポーツも全然できなくて、常に劣等感を感じていました」という話にはちょっとびっくり。  「学習障害の可能性や重度の貧血症など、今考えれば原因はいろいろあったのかもしれませんが、体が重くて思うように動けず、教員からは怠けもののように見られ、家では兄と比較され、かわいがられた記憶があまりなくて」

 

 小学4年時で入った演劇クラブで劇の魅力に引き込まれた。演じるのが楽しくて、将来は俳優か、漫画も好きだから漫画家のどちらかになろうと思った。  高校卒業後、いくつかの劇団に所属したが、目が肥えてくると自分には才能がないと自覚し、役者の道を断念。目的をなくし、バイト以外やることがなくなり旅に出る。インドでは誘拐されそうになったり、ガンジス川で沐浴したり、エジプトでは言葉が通じないながらも、現地の人と交流したり、ぼったくりにあうなど刺激的だった。  そんな生活を続けていたある日、日本に暮らすクルド人家族が難民認定を求め、東京の国連大学前で座り込み抗議をしているというニュースを知った。2004年の夏だった。

 

 「その時はただ好奇心だけで行きました。16歳のクルド人の少女が『日本で生きていたって明日はない!』と叫んだ言葉がショックで…。祖国に帰れない人たちの絶望感を知りました」

        続きは本紙で...


おだ あさひ

1973年神奈川県生まれ。「編む夢企画」主宰。収容者友人有志一同「SYI」メンバー。著書に『となりの難民 日本が認めない99%の人たちのSOS』(旬報社)『ある日の入管 外国人収容施設は“生き地獄”』(扶桑社)、共著に『100日くらいで理解できる憲法入門』(オクムラ書店)ほか。

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