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インタビュー

10代女性を支える一般社団法人Colabo代表

仁藤夢乃さん

  • 2021.6.5
  • 聞き手…柏原登希子
  • 撮影…Colabo提供

仁藤夢乃さん

(c)Colabo提供

コロナ禍で追い詰められる少女たち

 

 新型コロナ感染拡大で3回目の緊急事態宣言が東京などに今年4月末に発出された後、居場所のない10代女性を支援する「一般社団法人Colabo」代表の仁藤夢乃さん(本紙2013年11月5日号)は大忙しだった。大型連休には児童相談所や役所の窓口の多くは閉まるが、外出自粛の時こそ、虐待やDVなどで家にいられない・いづらい少女たちが路上に放り出されるからだ。その少女たちを、性搾取業の斡旋者が、SNS経由で性搾取を目論む成人男性らが、居場所を提供するかのように巧みに声かけをして、狙う。

 「去年3月に学校の休校要請が始まってからColaboに相談が急増して、20年度は前年度の2・5倍の約1500人の相談者数でした。非常時には真っ先に弱い立場に置かれている人、居場所のない少女たちにしわ寄せがいくというのを実感しています」と仁藤夢乃さんは話す。    7月10日のふぇみん75周年記念シンポでは、仁藤さんを迎え「コロナ禍と少女」と題して話していただく(詳細7面)。

 

 緊急事態宣言の最中でも、10代のほか、仕事を切られ困窮する20代女性向けの宿泊支援を行う。18年から始めた、夜の東京・新宿や渋谷の町に「無料バスカフェ」を設置し、路上の少女たちに声かけして、居場所や食べ物、洋服、妊娠検査薬などを提供し、早い段階でつながりを作る活動も行ってきた。  「これまで私たちは自分で相談窓口に行けずに町で性搾取される女の子に出会うためにバスカフェをやっていたのです。でもコロナ後は、自分からColaboに来る子の対応に追われています。今までは学校や家庭に居場所がなくても、バイトや図書館、ファミレスで時間を潰していたのが、外出自粛で虐待が強まって家を出る。児童相談所に連絡しても夜間対応していないなど適切に対処してもらえなかった子もいる。いかに身近に頼れる大人がいなかったのかと思います。政府もステイホームと言うなら、その子たちの支援を真剣に取り組んでほしい」と仁藤さんは訴える。

        続きは本紙で...


にとう ゆめの

1989年生まれ。Colaboでは、少女らの性搾取の実態の啓発活動や自助グループの運営も行う。著書に『難民高校生 絶望社会を生き抜く「私たち」のリアル』『女子高生の裏社会 「関係性の貧困」に生きる少女たち』。Colaboへの寄付、サポート会員の申し込みはウェブサイトから。

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