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インタビュー

入管収容施設にいる人々を励ます

エリザベスさん

  • 2021.5.25
  • 聞き手…清水さつき
  • 撮影…落合由利子

エリザベスさん

(c)落合由利子

難民も、手を切れば同じ赤い血が流れる

 

 日本を頼って難民申請をする門戸をますます狭める法律改定。そんな「入管難民法(入管法)」の改悪(詳細2面)が現実化した今年初め、あるドキュメンタリー番組が放送された。主人公は茨城県牛久市にある入管の外国人収容施設の前で、「みんな、会いに来たよー」「愛してるよ!」と叫ぶオブエザ・エリザベス・アルオリウォさん。

 いま、入管法「改正」に反対する市民や団体が抗議の声を上げ続けている。「外国人とその家族のためにがんばる。日本は大きな国なのに、なぜ難民申請を許可しないの? みんなを(入管施設から)出して! 日本政府は差別やめて! やめてー!」。エリザベスさんは、渾身の力を絞って国会へ向かって叫んでいた。

 

 エリザベスさんはナイジェリア出身で、1991年に日本へやってきた。人生の半分以上日本にいるのに、ビザ(在留資格)を持たない非正規滞在者だ。  10代の時、父に女性性器切除(FGM)を命じられ、そんな慣習から逃れようとして観光ビザが取れた日本に来た。「自由になれてうれしかった」と、当時の気持ちを語る。  当初は埼玉県の印刷工場などで働いた。次第に、外国人が排斥されがちなこと、非正規滞在者が入管に出頭すると収容施設に入れられて日本からの退去を命じられることなどを知る。在留資格がないとはいえ、日本生まれの子もいる外国人が強制退去を命じられ、収容された入管施設で人権を無視された扱いを受けていることも知った。「日本は安全だと思っていたけど、だまされたと思った」

信仰厚いクリスチャンのエリザベスさんにとって、困っている人に手を差し伸べるのは当然のこと。入管施設に収容された人々を励まし、非人道的扱いをやめるよう交渉し、入管行政や政府を変えることは「みんなのため」だと行動を始めた。

        続きは本紙で...


Obueza Elizabeth Aruoriwo

1967年、ナイジェリア南部のキリスト教徒が多い土地で生まれ育つ。茨城県牛久市在住。在留資格がなく、就労不可のためカンパ等で生活する。#FREEUSHIKUのほか、仲間は多い。カンパ等は代理人の指宿昭一弁護士 TEL03(6427)5902、 info@ak-law.orgへ連絡を。

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