WOMEN'S DEMOCRATIC JOURNAL femin

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インタビュー

日本の女性障害者運動を研究する

イヴァンカ・ギヨームさん

  • 2020.12.15
  • 聞き手…柏原登希子
  • 撮影…落合由利子

イヴァンカ・ギヨームさん

(c)落合由利子

私のプライド、日本で咲いた

 

待ち合わせ場所に、車いすをビューっと走らせて颯爽と現れたのは、日本の女性障害者運動の研究のためにフランスから来た留学生、イヴァンカ・ギヨームさん。カラフルなボーダーシャツに、ドレッドヘアー。イヴァンカさんが大好きだと言うヒマワリのような存在感だ。ヒマワリは、常に太陽の方を向いて咲き、太陽が出ていない時には互いを支え合って立つという。

実は障害当事者の自立生活運動に携わるピアカウンセラー、安積遊歩さんが「フランスから来たとっても面白い人がいる」と私に彼女を紹介してくれた。そんなイヴァンカさんは「私のルーツは日本にあった!」と笑う。その真意は…?

カリブ海に浮かぶフランスの海外県の島グアドループで生まれた。3歳の時にウイルス性の病で肢体不自由に。5歳でパリ郊外のセーヌ=サン=ドニ県に引っ越した。小学校の時はまだバリアフリーが進んでおらず、エレベーターがなくて、進級しても1階のクラスで授業を受けていた。小中学校を通して、身体障害を持つ生徒はイヴァンカさん1人だったが、友だちと遊んだりする中で自分が特別だと感じたことはなかった。  中国系の幼なじみの姉と一緒に日本のドラマを見ていたことで、日本語を習い始めたのは高校1年生の時。移民の多い地域で育ったイヴァンカさんは、「言葉は武器になる」と、外国人にフランス語を教える教師になるべく、語学専門大学へ進学。大学2年生で、日本の歴史を学ぶ授業で旧優生保護法の下での強制不妊手術のことを学んでいた時のこと。

「気づいたら教室のみんなが私を見てた。私がこの問題に関心があると思ったみたい。でも私は、健常者社会に生まれ、健常者社会で育ち、友だちともバーやディスコに行って普通に遊んだり、健常者の友だちに『イヴァンカは障害者に全然見えない』って言われたりして、自分は障害者の立場を超えた、障害と私は関係ないって思ってた。でも違ってた。だったら障害に向き合おうかと」

        続きは本紙で...


Ivanka Guillaumue

1993年、フランスの海外県グアドループ生まれ。2018年パリのフランス国立東洋言語文化大学の日本学部で修士課程修了。19年から文科省研究生としてフィールドワークのために日本へ。研究テーマは戦後日本における優生思想、障害者運動とフェミニズム。

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