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インタビュー

辺野古でも踊るストリッパー・アーティスト

牧瀬茜さん

  • 2020.7.25
  • 聞き手…栗原順子
  • 撮影…落合由利子

牧瀬茜さん

(c)落合由利子

それでも脱いで生きています

 

「沖縄・辺野古で踊るストリッパーがいる」とふぇみん会員さんから聞き、会いたかった。それが牧瀬茜さん。ストリッパーが本業で小説や詩も書く。演奏家や落語家などさまざまなジャンルの人と共演し、踊りやパフォーマンス、芝居・朗読もする。休日がほとんどない中、辺野古に行き、新基地建設反対を踊りで抗議し、アートで平和を訴える。活動はアグレッシブだが、話す声がすごく柔らかい。

ストリッパーになるきっかけは、自分の詩や絵をベニヤ板に貼って路上で売っていた時、通りがかりに作品を見てくれた女性がストリッパーで、彼女のステージを見たことだ。

「なんて開放的な世界!と憧れました。幼い頃から内向的で、嫌われることや誰かを傷つけることを恐れていました。自分を変えたい、ストリッパーになれば覆い隠してきた自分を解放できると思いました。ストリップという言葉の語源は〝?く〟らしいです」  1998年にデビュー。日本各地のストリップ劇場を10日ずつめぐりながら、劇場ごとに表現を変え、年間300日踊ってきた。この業界で超人気のスターになり、今も男女を問わず追っかけファンがいる。  だが全国に200以上あったストリップ劇場は時代の変化とともに激減し、今は20館ほどに。

「温泉街の劇場は一見のお客さんが多く、学生さんや若いカップルも来ます。彼らから見たら私はもうお母さん世代。ストリッパーとしてはもう〝崖っぷち〟かもしれません。でもネットに裸や性器が氾濫し裸の意味合いも変わりゆく中で、ストリップも単に裸を売っているのではないと感じてます」  時にはセリフが入るものや、「雪女」「牡丹灯籠」のような怪談ものを演じる。「若い頃はお客さんに喜んでもらいたいという思いが強かったです。今は、衣装だけでなく自分を全て脱いでお客さんと共にステージが出来上がっていくような時間にしたい。きれいだけじゃない、いかがわしさや生々しさが匂うような芸術…それがストリップの魅力かな」。

        続きは本紙で...


まきせ あかね

1977年、東京都生まれ。98年ストリッパーデビュー。著書に『歌舞伎町で待ってます 風俗嬢れもんの青春物語』(メタモル出版)、詩集『うみにかえりたい』(七月堂)ほか。7月下旬は東京・大阪ほかで出演イベントあり。詳細は、http://blog.livedoor.jp/syukanmakise/

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