(c)落合由利子
演劇、映画、音楽の業界で働く人々が、5月から「#We Need Culture 文化芸術復興基金をつくろう」キャンペーンを始めた。新型コロナの影響による活動縮小から立ち上がろうと、すでに始まっていた、ミニシアターの「SAVE the CINEMAプロジェクト」、ライブハウス・クラブの「SaveOurSpace」と、演劇の「演劇緊急支援プロジェクト」の3団体が合流したもの。業界横断的に集まったのは、初めてのことだそうだ。 「演劇緊急支援プロジェクト」に加わっていたのが、劇作家の瀬戸山美咲さんだった。
「演劇が公演自粛を始めたのが2月末。でも、その頃は国や自治体から補償が出る気配はなく、今、補償や支援を求めなくてはと、3月30日に文化庁と内閣府に要請に行きました」。その後、「演劇緊急支援プロジェクト」が立ち上げとなり、一般の署名募集も始めた。
国に文化支援の復興基金をつくってほしいと、5月に演劇と映画、音楽の三者が合流。 第2次補正予算が決まる5月末までに省庁要請をしなければと、話をまとめていった。「でも、先行きの見通しが立たない。そして話すうちに、演劇よりライブハウスやミニシアターの人たちのほうが状況が厳しいこともわかってきました」 文化庁と経産省への要請は5月22日に決まり、その前後にウェブ上でシンポジウムとリレートークをやろう!となった。「人が生きていくためには芸術が必要だ」と発信したかった。集まった仲間とハッシュタグ#WeNeedCultureを拡散させていった。当日は、「これまで国の支援から漏れていた現場で働く人を守ろう」「自分たちのような中小規模の文化活動が文化全体を支える土壌なんだ」「文化は人を支えている」など、心を打つ発言が続いた。
続きは本紙で...