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インタビュー

派遣の雇い止めを経て政治に飛び込んだ

渡辺照子さん

  • 2019.12.5
  • 聞き手…室田元美
  • 撮影…宇井眞紀子

 渡辺照子さん

(c)宇井眞紀子

すべてマイナスをプラスに変えて

 

「ふぇみん」で自身の経験を基に非正規労働に関する記事を書いたこともある渡辺照子さんは、先の参議院選挙で「れいわ新選組」から立候補した。

「候補者を10人立てたい、と最後に声がかかったのが私でした。まさか自分が選挙に出るとは思ってもみなかったので、山本太郎さんから電話があった時もボランティアの依頼と勘違いして、いいですよと」  当事者を集め、社会の矛盾を変えようとする山本さんに「こんな政党ができたらいいな」とは思っていた。迷う暇もなく翌日(公示日前日)から生活が激変。記者会見、ポスターの撮影。同居している90歳の母親が前夜に狭心症を起こし、朝一番で病院へ運んだあと記者会見に向かった。母親の病状が気がかりだったが、頭を切り換えるしかなく、一秒たりとも無駄にできない2週間が始まった。

「私は派遣で17年働きましたが交通費も退職金ももらえなかった。そういう人がたくさんいます。派遣はモノ扱い。消費税が10%に上がったら派遣のワーキングプアはますます増えます」。街頭演説では自らをド庶民と呼び「貧乏人のド根性を見せたい」とシャウトする。どっと歓声が起こる。続いて「てるちゃん」コール。街宣では自分の体験談を中心に話す。

渡辺さんは大学を中退後、男性と知り合ったが定住できず、5年間2人でホームレスになった。その間に2人の子どもを出産。  「最初の子の時は親切な女性が泊めてくださり、子どもはスッと生まれました。でもまだお腹がもやもやして。女性に『後産があるのよ』と教えてもらった。母親学級にも行けなかったから何も知らなかったんです。2人目の時は、生まれる予感がしたのでなけなしのお金をはたいてモーテルに泊まり、布団の上にビニールシートを敷いて出産しました」

        続きは本紙で...


わたなべ てるこ

1959年、東京都生まれ。シングルマザーとして保育園の給食調理や保険会社で働き、コンサルタント会社派遣社員に。2015年の参議院審議中に厚生労働委員会の参考人質疑で意見陳述。レイバーネット日本運営委員。17年、雇い止めに遭う。19年7月の参議院選挙に出馬。

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