WOMEN'S DEMOCRATIC JOURNAL femin

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インタビュー

性を切り口に「生きる」ことを語る

あかたちかこさん

  • 2019.10.15
  • 聞き手…社納葉子
  • 撮影…井上陽子

 あかたちかこさん

(c)井上陽子

それでも今日を生きるんや

 

あかたちかこさんをひと言で表現するとしたら、「人生で初めて会うタイプ」。何しろ不思議な空気をまとった人である。年齢、性別、職業…何もかもが不詳な感じ。一人称も「私」と「オレ」を行ったり来たり。  あかたさんは社会に出てから組織に所属したことは一度もない。大学では社会学を学び、現在は思春期保健相談士として、児童自立支援施設や小中高の子どもや子どもと接する教師、援助職や大学生と、幅広い層に性や性教育の講演・講座を行う。

生まれ育った家に「男」はいなかった。祖母、母、あかたさん。「それからタマをとった犬(笑)」。家のなかで「女の子らしく」と言われたことは一度もない。しかしずっと「女」であることがいやだった。中学時代、「生まれ変わったら何になりたい?」という教師の問いかけに、「めっちゃ美人」「お金持ち」と答える同級生たちの中で一人、「男」と真顔で答えたのを覚えている。

現在の活動に続くきっかけは大学時代にある。エイズを「社会問題」ではなく、人々の行動や心理の観点からひもとく「総合講座エイズ」の授業が面白く、ハマった。同じ頃、クラブイベントで初めて見たドラァグクィーン(ゲイ文化の一環として生まれた異性装の一つ)に「心臓わしづかみにされて」、追っかけを始める。そのうちの一人が、ハマっていた講座の講師だった。パーティーで「早く大学で何かやんなさいよ」と言われ、3カ月後には大学の学園祭でエイズの啓発事業としてパーティーを主催。早い展開だが、頭も打った。「正しい知識を普及したら、みんなが自動的に予防行動をとりはじめるだろうと思い込んでた。でも全然そうじゃないとわかってくるんです」

        続きは本紙で...


あかた ちかこ

1980年大阪府生まれ。京都精華大学ほか非常勤講師。児童自立支援施設性教育講師。思春期保健相談士として、セクシュアルヘルスとその周辺を専門分野に子ども、保護者、「教える側」に向けた講演や研修を行う。共著に『たたかうLGBT&アート』『セックスワーク・スタディーズ』。

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