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インタビュー

SDGs市民社会ネットワーク・事務局長

新田英理子さん

  • 2019.7.25
  • 聞き手…中村富美子
  • 撮影…落合由利子

 新田英理子さん

(c)落合由利子

SDGsって、ご存じですか?

 

 SDGsとはSustainable Development Goals(持続可能な開発目標)のこと。このままでは続かない世界を、続けられる世界にしようと、2015年9月の国連サミットで採択された目標だ。「誰一人取り残さない」を理念に、30年までに貧困をなくす、環境を守る、ジェンダー平等や平和・公正を実現する等、17の大目標と169のさらに具体的な目標を定めている。

これまで個別に対処してきた課題を、つながりで捉え解決を図るのが画期的なところ。長くNPO支援に携わってきた新田英理子さんによれば、背景には1990年代に始まった市民運動の連携があるという。

「世界中で反貧困で活動してきた人々と、環境問題で頑張ってきた人々が『バラバラじゃうまくいかない。包括的に経済と社会と環境を考え、一緒に活動しよう』と動いたのです」

 日本も他人事ではない。「食料自給率だけ見ても、世界と連携しなければ生活は成り立ちません。先進国で日本ほど水害死者の多い国もない。世界3位の経済大国の足元は脆弱です」

脅す必要もないが、楽観は許されない。危機を冷静に認識しみんなで対処する。それを推進するのが新田さんの仕事だ。  SDGsの啓発のために企業や学校で講演をしたり。反貧困や公害、ごみ問題など、専門の異なる団体や人の連携を図る。政府に政策提言もする  では政府自身の取り組みは?  首相以下、全閣僚から成るSDGs推進本部が作られたものの、「独自の法整備や政策を立ち上げる代わり、既存の政策にSDGsのラベルを張るだけ」。  例えば、「一億総活躍社会」がSDGsだと言う。「でも、人は存在するだけで基本的人権を尊重される。活躍しなきゃダメ、ではなく、なぜ活躍できない状況にあるかに目を向け、環境整備するならいいですけれど」

        続きは本紙で...


にった えりこ

1970年、富山県生まれ。一般企業を経て、98年より「認定特定非営利活動法人日本NPOセンター」へ。事務局長、特別研究員等を歴任。2017年より、一般社団法人SDGs市民社会ネットワークで兼務し、19年3月に日本NPOセンターを辞職して、同年4月から事務局長専任に。

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