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インタビュー

フェミ科研費裁判原告の一人、政治学者

岡野八代さん

  • 2019.6.5
  • 聞き手…大森順子
  • 撮影…谷口紀子

 岡野八代さん

(c)谷口紀子

「おかしい」と言う。あきらめずに。

 

ここ数年、日本の社会はおかしい。公文書偽造、忖度、妄言暴言虚言、〝女性活躍〟の裏の深刻な差別…特に最近はおかしさにますます拍車がかかる。いったいどうなっているの。そうだ、政治の話なら、昨年5月5日号に登場いただいた岡野八代さんに聞きに行こう!

 「この国では今、政治がまったく機能していない。それどころか、政権を握った右派がなんでも好き勝手できるような仕組みにしてしまっている」  選挙でも、自民党一強時代がずっと続いているし、安倍政権は揺るぎないように見える。

「政治家たちは、コアな与党支持者だけに向けて発言し、政策を進めている。幼保の無償化も、一番恩恵を受けるのは高所得者層。保育士の給与を上げることや、保育の質の向上、なにより待機児童問題の解決をこそ先に求めているのに、それは後回しにして、支持者層である高所得者層ばかりに目が向いている。それでも、支持者が人口の20%いさえすれば、投票率が5割以下なので十分支持されていることになってしまう。たった20%の支持者が喜ぶ政策を差し出せば、それで安泰」

でも、そんなからくりに気づいていない人はたくさんいる。そしてその安倍首相が憲法改正をもくろむ。  「このままだと憲法も危うい。そもそもメディアがすっかり骨抜きにされてしまった。安倍首相たちは、2001年の『女性国際戦犯法廷』を題材にしたNHK番組に介入し、番組を改ざんさせた。あれ以来、気骨のある記者たちはどんどん地方に飛ばされ、本当のことは書けなくなっている」

        続きは本紙で...


おかの やよ

三重県生まれ。差別やアイデンティティーの問題に関心をもつ。同志社大学大学院グローバル・スタディーズ科教員。専門は政治思想史、フェミニズム思想。「一連の杉田発言は、人類が積み重ねてきた『知』への攻撃。絶対許せない」と裁判に闘志を燃やす。大の女子プロレス好き。

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