WOMEN'S DEMOCRATIC JOURNAL femin

  • HOME
  • >
  • インタビュー

インタビュー

特集 内向き日本とアジアのエネルギー

  • 2018.8.15
  • 撮影・文…豊田直巳

豊田直巳

(c)豊田直巳

シンボル

 

 2002年、イラクの首都バグダッドのフィルドス広場に建ったサダム・フセイン大統領の銅像の除幕式を私は撮影していた。その前年の9月11日、ニューヨークの「同時多発テロ」以来、アメリカはイラクを「悪の枢軸」と呼び、攻撃の対象にしていたから、フセイン像はアメリカに対抗するシンボルとなった。

「翌03年4月、このフセイン像はバグダッドに進軍したアメリカ軍の装甲車両によって、私の目の前で引き倒されたが、世界中で放映されたテレビ映像は、あたかもイラク市民がフセイン像を引き倒したかのように編集され、「フセイン独裁からの解放」のシンボルとなった。

 

さらにその翌年、04年4月には、新しい銅像が建ち、「自由の喜び」のシンボルとされていた。しかしこの写真に写っている少女は自由を喜んでいるように見えなかった。すでにアメリカ軍の占領政策の失敗は銅像のシンボルでは覆い隠せないほどに矛盾を露呈していたからかもしれない。

        続きは本紙で...


とよだ なおみ

日本ビジュアルジャーナリスト協会(JVJA)会員。新刊の写真絵本『それでも「ふるさと」』全3巻(農文協)の他『フォト・ルポタージュ福島を生きる人びと』『戦争を止めたい』など著書多数。ドキュメンタリー映画に『奪われた村』『遺言~原発さえなければ』。

【 新聞代 】(送料込み)
 1カ月750円、3カ月2,250円
 6カ月4,500円、1年9,000円
【 振込先 】
 郵便振替:00180-6-196455
 加入者名:婦人民主クラブ
このページのTOPへ