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インタビュー

性暴力サバイバー

キャサリン・ジェーン・フィッシャーさん

  • 2015.6.25
  • 聞き手…梅山美智子
  • 撮影…落合由利子

キャサリン・ジェーン・フィッシャーさん

70年間の怒りとともに

 
  •  2002年4月、横須賀で、ジェーンさんは、当時の交際相手を待っている途中、見知らぬ米兵からの強姦被害に遭った。
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  • すぐに神奈川県警に被害を届けたが、そこで過酷な2次被害を受けた。冷たい部屋で12時間以上続いた事情聴取などの間、警察はジェーンさんを被害者ではなく、犯罪者のように扱ったという。証拠の保全に必要な尿の採取などもなく、病院に行きたいと何度言ってもなかなか聞き入れてもらえない。家族へ電話することすらかなわない中、威圧的態度の警察官は、犯行現場で「再現写真」を撮影させた。警察官の中には性的な言葉を使い、笑いを漏らす者さえいた。
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  • 数日後は3番目の息子の小学校の入学式。咲き誇る桜の前で写真を撮るのがどれほど耐え難かったか。思い出すのは神奈川県警のことだけ。来日後はモデルやタレントとして活動もしていたが、事件以来、笑顔で写真を撮るのはつらくなった。
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  • その後、同年7月に日本の検察が嫌疑不十分で加害者を不起訴にしたため、8月に東京地裁に犯人を相手取って民事訴訟で提訴した。が、信じられないことに、公判中に犯人は既に軍を名誉除隊され帰国していた。米軍の手引きによるものではないかと感じた。賠償金300万円の支払命令は不履行のままだ。一方、ジェーンさんは、神奈川県警の捜査による2次被害を受けたとして国家賠償請求を起こしたが、最高裁で上告は棄却され、敗訴となった。  深刻なPTSDにより生活は一変した。男性との接触が怖くて電車にも乗れず、仕事もうまくいかない。生活も困窮し、住居も変わらねばならなかった。
  • 続きは本紙で...


    Catherine Jane Fisher

    オーストラリア・パース出身。1980年代に来日。自らのレイプ被害とその後の2次被害の経験から、米軍関係者による多くの事件を知り、ウォリアーズ・ジャパンを設立。性暴力被害者支援、日米地位協定を変える取り組みを行っている。連絡はメール  warriors.japan@gmail.com

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