WOMEN'S DEMOCRATIC JOURNAL femin

  • HOME
  • >
  • インタビュー

インタビュー

マタハラNetをつくった

小酒部さやかさん

  • 2014.11.15
  • 聞き手…赤石千衣子
  • 撮影…宇井眞紀子

小酒部さやかさん

流産するお前が悪いと言われて

 子どもができたら会社を辞めるように言われた、子どもを産んで仕事に戻ったら、もう働く場所がなかった…。今、日本ではこうしたマタニティハラスメントが横行している。  小酒部さやかさんらマタニティハラスメント対策ネットワーク(略称マタハラNet)は9月には「女性活躍推進新法にマタハラ防止のための一文を!」というネットでの署名活動を行い、8335人の署名を集め関係部署に届けた。  最高裁は10月23日、広島市の病院に理学療法士として勤務していた女性が、妊娠を理由に職場で降格されたことは原則として男女雇用機会均等法が禁じる不利益処分にあたり違法だ、とする初めての判断を示した。  小酒部さんは、契約社員として雑誌編集の業務に従事していた数年前に、妊娠した。そのときに自分ひとりですべての業務を担っていたので多忙だがやりがいも感じていた。妊娠が分かったのはちょうど雑誌の納期間近。周りに言えず、下腹部の張りを感じつつ、夜中の12時近くまで勤務していた。  しかし、ある日激しい痛みを感じ、流産した。双子だった。  その後業務に補佐をつけてほしいと言っても聞き入れられなかった。数カ月後に再度妊娠。切迫流産のために自宅安静をしていたが、毎日のように電話やメールで仕事の質問が来るので対応していた。1週間過ぎた日、上司が自宅にやってきて、4時間に及び、退職を勧告された。  当時ちょうど契約更新時期だったので継続の希望を伝えると「契約社員は時短勤務ができない」(もちろん違法)、「アルバイトでくるしかない」「お前が会社に悪いイメージを残す必要はない」と言い続ける上司。さらに「酒はないの?」と出前の寿司と酒を飲んで居座った。 「今振り返るとバカみたい、と思いますが、その時は仕事を継続したかったから、上司の機嫌を取るしかなかったのです」  ほろ酔いの上司が帰った後、小酒部さんの夫が「あまりにも言っていることがおかしいから録音しておいたから」と告げ、それが後で役立った。 続きは本紙で...


おさかべ さやか

広告代理店に正社員勤務後、契約社員として編集業務に携わっているときにマタニティハラスメントに遭い退社。その後労働審判で和解。2014年7月にマタニティハラスメント対策ネットワークをつくり活動中。http://mataharanet.blogspot.jp/

【 新聞代 】(送料込み)
 1カ月750円、3カ月2,250円
 6カ月4,500円、1年9,000円
【 振込先 】
 郵便振替:00180-6-196455
 加入者名:婦人民主クラブ
このページのTOPへ