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インタビュー

映画『ジプシー・フラメンコ』の配給をする

飯田光代さん

  • 2014.08.05
  • 聞き手…柏原登希子
  • 撮影…落合由利子

飯田光代さん

フラメンコとドキュメンタリーの交差

 「スペインでエヴァ・ヴィラ監督が買ってくれたの」という帽子をかぶって、飯田光代さんは颯爽と現れた。肩書は「主婦」。母親や知的障害がある息子の介護を抱えながら、今夏に公開されるヴィラ監督の映画『ジプシー・フラメンコ』に魅せられ、配給会社を立ち上げてしまった。また、東京・世田谷の名画上映館・下高井戸シネマで15年続く「優れたドキュメンタリー映画を観る会」(以下、観る会)の主宰者でもある。「ドキュメンタリーもフラメンコも、もともと嫌いだったのに」と笑う。  結婚前はパントマイムや舞踏を学んだ。結婚後、3人の子どもを産むが、3番目の息子は知的障害があり自閉症とも診断された。「ものすごく落ち込んで。ああ、これで私は映画とか芝居とか一生見れないんだって」  その息子が公立小学校の特別支援学級に通い始めたある日、知り合いで、ダウン症の子どもがいる映画監督の本橋成一さんから1枚の試写状をもらう。伊勢真一監督『奈緒ちゃん』。重度のてんかんと知的障害を持つ奈緒ちゃんと家族の12年を追ったドキュメンタリー映画だ。いわゆる「社会派ドキュメンタリー映画」を毛嫌いしていた飯田さん。しぶしぶ見に行くと…「日々の積み重ねの中で、奈緒ちゃんも家族も成長するの。育み、育まれ…。息子の将来が、ああ大丈夫って思えたの」。  その頃、「特別支援学級」と上の子どもたちの通う「普通学級」の間の壁を感じていた。飯田さんは進んでPTA役員になり、小学校で『奈緒ちゃん』上映会を企画した。同級生の親仲間の助けもあり、映画は大反響。普通学級の親が特別支援学級の子どもの送迎などをするボランティアも生まれた。  また『奈緒ちゃん』のお母さんから「障害児を絶対に一人で抱えてはいけない」という助言を受け、ある身体障害のヘルパー事業所に、知的障害者部門を立ち上げてほしいと直談判にいき、知的障害の息子に毎日ヘルパーを入れることができた。 続きは本紙で...


いいだ てるよ

1952年東京都世田谷区経堂に生まれ育ち、現在も住む。結婚前はパントマイムのヨネヤマママコに師事するほか舞踏も学ぶ。現在はフラメンコの練習に、1回1時間半、週2回通う。『ジプシー・フラメンコ』は8月9日より東京・ユーロスペースほか全国順次公開。http://gypsy-flamenco.com/

【 新聞代 】(送料込み)
 1カ月750円、3カ月2,250円
 6カ月4,500円、1年9,000円
【 振込先 】
 郵便振替:00180-6-196455
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