「ふぇみん」3394号(2024/08/15)を発行しました。 目次 2、3…小林エリカさんインタビュー 4…イスラエルによるジェノサイドを「可能」にするものは? 5…女性史家・もろさわようこさんを追悼して 6…film『ぼくの家族と祖国の戦争』 8月25日号は休刊です 1面 8.15 戦後79年 小林エリカさんと白い花のコサージュ その手の平に、白い花のコサージュを包み込むように大切に載せてこちらを見ているのは、作家・漫画家・アーティストの小林エリカさん。 小林エリカさんは、今年5月に『女の子たち風船爆弾をつくる』を刊行した。先の戦争中、和紙をこんにゃく糊で貼り合わせた「風船爆弾」づくりに動員されていたのは、日本全国そして満州の女学生たち。「手先の柔らかい若い女学生の手が和紙の貼り合わせに適しているから」だ。そんな女の子たちの埋もれた声を一つ一つ掬い上げて小説に織り上げた小林さんは、戦争の記憶の風化が懸念される戦後79年の今でも、今だからこそ、私たちにできることはあると言う。 世界ではウクライナやパレスチナで戦争や虐殺が起こり、日本はあからさまに軍拡と核依存、戦争準備にひた走る今こそ、一人一人ができることを。その指針とすべく、戦後79年の8月15日号夏の特集では、小林さんのインタビュー(2・3面)と、イスラエルによるパレスチナの人々へのジェノサイド(4面)、今年2月に亡くなった女性史家もろさわようこさん(5面)について伝える。●編集部 撮影●宇井眞紀子 こばやし えりか 1978年東京都生まれ。作家、漫画家、アーティスト。著書に『最後の挨拶 His Last Bow』(講談社)、絵本『わたしはしなない おんなのこ』(岩崎書店)ほか多数。「話しているのは誰?現代美術に潜む文学」展(2019年、国立新美術館)ほかに出展。 2、3面 ●小林エリカさんインタビュー 風船爆弾を作った女の子一人一人の声を束ねて、名を記して 聞き手●柏原登希子 撮 影●宇井眞紀子 4面 ●田浪亜央江さんに聞くパレスチナの今 イスラエルによるジェノサイドを「可能」にするものは? まとめ●清水さつき 5面 女性史家・もろさわようこさんを追悼して 女性差別を構造的に問い続け、「志縁」をかかげ 文●河原千春 6面 『ぼくの家族と祖国の戦争』監督 アンダース・ウォルター 文●斉藤綾子(大学教員) 8 月16日から、東京・ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開 配給 スターキャット 【書評】8/15号の書評ページへ 『韓国映画から見る、激動の韓国近現代史 歴史のダイナミズム、その光と影』崔盛旭 著/書肆侃侃房2200円+10% 『わたしたちが起こした嵐』ヴァネッサ・チャン 著 品川亮 訳/春秋社2700円+10% 『ガザ日記 ジェノサイドの記録』アーティフ・アブー・サイフ 著 中野真紀子 訳/地平社2800円+10% ●books ピース・アルマナック2024/季刊コールサック118号/戦争と性 第35号 ●Gallery ドキュメンタリ―映画『エターナルメモリー』 7面 【連載】ゆりばら!(509)竹内佐千子 ●voices「五輪開催でパリ周辺はディストピア」 ●FORUM『リレートークに参加して』 ●minimini info ふぇみんほか主催 「運用改善」で終わらせない! 女を利用した軍事化と米軍性暴力の不処罰を許さない 院内集会開催/Colabo 能登の少女たちにカンパを/トーク「ハンセン病療養所の女性たち 一冊の本をめぐって」/「市川房枝女性の政治参画基金」助成希望者募集 ●ふぇみんのお店から パレスチナ・オリーブのオリーブオイル(250cc)1758円 (500cc)3013円 輸送船が紅海を通れずアフリカ大陸を大回りして、オリーブオイルが6月にやっと入荷しました。オリーブの収穫は10月半ばから12月。攻撃下で、農業者・労働者の移動が難しく、収穫やオイル圧搾工場に行くこと自体が危険。収穫は大打撃を受け、生産量は40%ダウン。値上げもせざるを得ませんでした。 今回入荷したのは、「ガリラヤのシンディアナ」の契約農家のうち、ヨルダン川西岸地区コフル・カドゥーム村の協同組合からのナバーリ種のオリーブオイル。口当たりは滑らか、繊細な辛味と苦味があり、ハーブやアーモンド、バナナ等香りをお楽しみください。 ご注文はふぇみんのお店 FAX 03(3401)3453またはinfo@femima.com ご注文はふぇみんのお店 FAX 03(3401)3453またはinfo@femima.com 8面 ●event information ●diary ふぇみん日誌 ●minimini info books「フィルムを紡ぐ 映画編集者 南とめ 聴き書き」/【映画】『心平、』、『ソウルの春』