「ふぇみん」3190号(2018/06/15)を発行しました。 目次 2、3…特集 性教育はいま 4…連載 在日3世、4世を生きる⑦ 4…追悼 石牟礼道子さん 5…全国に広がる巨大風力発電計画 秋田県由利本荘市など 6…film 『子どもがおしえてくれたこと』 1面 性の健康を学ぶ場をつくる「ピルコン」代表 染矢明日香さん Someya Asuka [性の学びで人生を主体的に] 聞き手…柏原登希子 撮影…大藪順子 そめや あすか NPO「ピルコン」代表。共著に『マンガでわかる オトコの子の「性」』。ピルコンは「ピルとコンドーム」の略だったが、海外で新しい避妊法が開発された今はProgram for Ideal Life through COmunication&Networking(理想の人生のための学び)の略。自助グループも主宰。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 特集 性教育はいま 2面-1 再び起きた性教育への不当介入 文●水野哲夫(「〝人間と性”教育研究協議会」代表幹事) 2面-2 七生養護学校元教員、裁判元原告の日暮かをるさんに聞く 大人こそ性を学ばなくては ●ねこのひげ 3面 ●橋本紀子さん(『教科書にみる世界の性教育』著者)に聞く 包括的性教育を受けることは子どもたちの権利です ●FLASH ・美ら海、土砂で埋めるな ! 1万人で国会包囲 5月26日 ・問われるメディアの力 「オールめぐろの会」集会 5月27日 ・戦争する国ゴメン ! 大集会 9条の会東京連絡会 6月1日 ・格差と貧困を乗り越えるシンポ 東京・調布で開催 6月2日 4面-1【連載】在日3世、4世を生きる⑦ 文●洪美玉(上) 民族名しか持っていません 4面-2 追悼 石牟礼道子さん いのちを見つめた作家 文●長谷川啓 5面 再生可能エネルギーは歓迎だけど… 全国に広がる巨大風力発電計画 秋田県由利本荘市の場合 文●東海林郁子(「由利本荘・にかほ市の風力発電を考える会」) 5面-2〈静岡〉地元が反対するしかない 文●覚張敏子 〈山形〉立地は問題だらけ 文●三原容子 6面 film 『子どもがおしえてくれたこと』 監督 アンヌ=ドフィーヌ・ジュリアン 文●斉藤綾子(大学教員) 7月14日より、東京・シネスイッチ銀座ほか全国公開 配給 ドマ TEL 090(2624)0393 【書評】6/15号の書評ページへ 『源氏物語の教え もし紫式部があなたの家庭教師だったら』大塚ひかり 著/筑摩書房880円 『ひだまり保育園 おとな組①~③』坂井恵理 著/双葉社①650円②690円③730円 『「ニッポン国VS泉南石綿村」製作ノート 「普通の人」を撮って、おもしろい映画ができるんか?』原一男+疾走プロダクション 著/現代書館 2300円 ●Books プロテストソング/被災経験の聴きとりから考える 東日本大震災後の日常生活と公的支援/戦争と性暴力の比較史へ向けて ●Gallery 絵本『ふつうやない!はなげばあちゃん』 7面 【連載】ゆりばら!(305)竹内佐千子 ●voices「横須賀の平和運動に感銘」 ●FORUM『市議会議員のカミングアウト』 ●ふぇみんのお店から 庄内協同ファーム 麦茶むぎちゃん(200g)540円 8面 ●event information ●diary ふぇみん日誌 -------------------------------------------------------------------------- ●2面 ねこのひげ ●#MeTooに、国連も動き出した。6月2日、国際労働機関(ILO)の委員会が、職場のセクハラや暴力をなくすための国際基準の枠組みのため、拘束力ある条約制定の方針を決めた●方針決定の過程で、拘束力を持たせるか、勧告にとどめるかで議論になったという。労働者側は拘束力を持たせることを求め、使用者側は勧告にしたいと対立。欧州や中国、中南米、アフリカ諸国は拘束力ありに賛同したそうだが、米・露は反対し、日本も消極的●そもそも、前財務事務次官の一件の際、「現行法令でセクハラ罪という罪は存在しない」というトンデモ答弁を閣議決定してしまった。これはセクハラを全面禁止する条約と矛盾する●近々始まるILOの年次総会で条約案と勧告案の議論がされ、来年にも制定が予定される。条約ができたら日本政府はどういう態度を見せるのか。これ以上被害者を増やさないように、声を上げなくては。(さ) -------------------------------------------------------------------------- 3面【フラッシュ】 ・美ら海、土砂で埋めるな ! 1万人で国会包囲 5月26日 ?今夏にも辺野古の浅瀬に国が土砂投入“の報道が出る中、市民たちが「埋め立てるな!」と抗議した。主催者(「国会包囲実」他)から「埋め立て予定地の地盤の脆弱性、断層の指摘に政府は答えない」と野平晋作さん。オール沖縄会議の山本隆司さんは「工事車両を止めるためゲート前に力を」、ヘリ基地反対協の安次富浩さんは「安倍政権を倒すこと、辺野古NO!は一緒だ」と。「一粒も故郷の土を戦争に使わせない」と「土砂搬出反対」運動から決意表明があった。 ● ・問われるメディアの力 「オールめぐろの会」集会 5月27日 「なぜ隠すのか。モノが言えない空気を引き裂く」と題し開かれた。ジャーナリストの金平茂紀さんが「国民の知る権利が報道の力の源泉であり、権力を監視するのがメディアの役割」と。東京新聞の望月衣塑子さんが、記者クラブの門戸も狭められているが聞くべきことは聞き、セクハラを訴えたテレ朝記者や詩織さんの勇気を受け止め社会の意識や空気を変えたいと語った。 ● ・戦争する国ゴメン ! 大集会 9条の会東京連絡会 6月1日 石井夕紀さんのバイオリン演奏、おしどりマコ・ケンさんのトークで盛り上がった後、上智大学教員の中野晃一さんが講演。中野さんは70年間憲法を変えなかったのは改正する必要がなかったためと指摘。憲法の人権規定は充実しており、問題は改憲ではなく法改正で対応できるとし、安倍政権はアイデンティティーの対立に持ち込む煽りの政治だと述べた。最後に9条の会の小森陽一さんが3000万人署名を達成して安倍改憲発議を阻止しようと発言した。 ● ・格差と貧困を乗り越えるシンポ 東京・調布で開催 6月2日 「私たちは追い詰められている 格差と貧困の現実を乗り越えるために」と題し、「教育フォーラムのどらか」ほかが主催。中京大学教員の大内裕和さんは現状を、中間層が崩壊し貧困層が固定化しているとし、住宅、教育などを公共財として脱商品化して給付型奨学金に加え住宅に公的資金を投入すべきと提案。NPO法人理事の藤田孝典さんは働いても将来を見通せない若者が増え、「再生産の危機」に陥っているので少子化は当然の帰結、現在の政治・社会的仕組みを疑い、異議申し立てをしようと述べた